伊藤千桃さん流お金ルール。「節約は我慢じゃなくて、ゲーム感覚で」

伊藤千桃さん

葉山の山の上でケータリング業「桃花源」を営む伊藤千桃さん。「お金は無くても、なんとかなるわよ」が口癖ですが、どうやって「なんとか」していらっしゃるでしょう?やりくりの方法を伺いました。

「娘が高校一年生のときに離婚をしました。そのとき、私は40代後半で、仕事をしていなくて、周囲からは『どうやって子どもふたりを育てていくの?』とものすごく心配されてね……。でも、私はなんとかなるでしょうって」

そこから、「自分ができることを」と、自宅でレストランを始めた話は「元ミス日本」マダムの素敵な暮らし。「お金はほどほどあれば充分です」。で紹介した通り。普通の人では「人生のピンチ」でも、千桃さんにとってはさもないことのようで、お話していると、こちらもポジティブな気持ちで満たされていくようです。

自分の得意なこと、半径20m以内のことを仕事に結びつけ、お金を得ることの達人の千桃さん。養母が残してくれた葉山の山の家は、かけがえのない財産で、「この家さえあれば、あとは何とかなる」と思っているようです。

伊藤千桃さん

「娘が離婚して家に戻ってきたときに、彼女も何か収入を得なきゃということになり……。さて、どうする?って話してたら、息子がこういうのはどう?って提案してくれたのが、バケーションレンタル(自宅や別荘を貸すこと)。エアビーアンドビーが日本に入ってきたばかりのときで、山の上の家で需要があるかもよ?って。それで、なんとか始めて続けていたら、突然保健所から禁止の通知がきてしまったの。国のナントカの制度が承認されるまでやめてくださいといわれてね。エーッこまったー!って。しばらくはケータリングだけでしのぎましたよ。それから一年ぐらいして、再開のニュースを新聞で見て、お役所とか保健所とか消防署とか煩雑な申請をなんとかかんとかやって再開にこぎつけたの。本当にやり取りは面倒で、普通は専門の仲介業者を立てるみたいなんだけど、うちはそんな余裕がないから全部自分でやったの」

家を修理するのもできるだけ自分たちで。粗大ごみも普通は回収車を呼びますが、「自分で運ぶとうんと安く済むのよ」とうれしそう。

道具はすべて吊るして、さっと使えるアクティブなキッチン。

「いまってすべてが贅沢じゃないですか? たとえば、水もみなさんお金を出して買うでしょう? 日常のなかでそぎ落とせるもの、節約できるものってたくさんあると思うんだけど、贅沢を知ってしまうとなかなか難しいのよね。だけど、そぎ落とし始めて、それが少しずつ身についてくるとすごく楽しくもなってきます。2台あった車を1台に減らしたんですけど、すごく身軽でいいわよ。どんどん歩こう!っていう気になります。リュックを買って、いまはたくさん歩いています。バスも、バス停1~2個分は歩いて、先から乗るようにして。これってちょっとゲーム感覚なんです。『今日は3停留所も歩いちゃった』とか。庭のちょっとしたスペースでもお野菜を育てたり。今年はゴーヤがたくさんとれて、食卓を随分にぎやかにしてくれましたよ」

千桃さんにとって、節約は我慢ではなく、自分を成長させてくれる暮らしの鍛錬。何かものやサービスをお金を出して買うかわりに、自分の手と頭を動かして。千桃さんの暮らしは、更新されていくのでした。


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