『umami bags』として長年、手縫いのバッグの制作を続けている江面旨美さん。
程よく力が抜けているのに、細部まできちんとおしゃれに見える、その独自のセンスはさすがです。
前回、ニットを使ったコーディネートを教えてもらいましたが、今回はその第二弾をご紹介します。
■カーディガンの重ね着をカラフルなバージョンでも
「前回、クローゼットの中身が黒や紺ばかりだとお話ししたと思うのですが、最近、赤やピンクにも挑戦しているんです」
「というのも、以前、母に会いに行ったときに偶然、赤を身に着けていたら『あら、素敵ね!』と喜んでくれて。黒尽くめよりも、華やかな色の方が気持ちも明るくなるのかもしれませんね(笑)。それ以来、母に会うときはなるべく明るい色の洋服を選ぶようにしています」
そんな江面さんのカラフルなコーディネートは前回と同じく『ユニクロ』のカーディガンの重ね着スタイル。「どこか落ち着かなくて気恥ずかしいのだけど、大丈夫かしら」とはにかみますが、赤とピンクのグラデーションが新鮮で、とてもお似合いです。
「歳を重ねてからデニムを手に取る回数も増えました。これは『リーバイス』ですが、デニムに詳しい知人が『ユニクロ』のデニムはシルエットがよく考えられていると言っていたので、挑戦してみたいと思っています」
■タンスの中で長年、眠っていたニットをストール代わりに
暖色系の元気なコーディネートから一転、最後に紹介してくれたコーディネートは茶系のしっとりと落ち着いたパターン。
「このニットも『ユニクロ』の今季のものです。カシミヤニットですが、肌触りのよさはもちろん、立体編みなのでシルエットがきれいですね。このクオリティのものが1万円以下で買えるのはすごいな、と思います」
ポイントになっているのが、肩にさらりと巻いたパッチワークのストール……と思いきや、これもニット(セーター)なのだそう。
「もう何年も前に『ヨーガンレール』で購入しました。色彩の美しさに惹かれて買ったのですが、うまく着こなせなくて……。長年、タンスのなかで眠っていたんです」
「でも、このカシミヤニットに合わせたら、ポイントになっていいんじゃないかな?と。こんなふうに、新しいものと昔のものをミックスさせるのも洋服の面白さのひとつですね」
自分のスタイルを確立しながらも、プチプラなものを取り入れたり、新しい挑戦をしたり。年齢にとらわれず、おしゃれを楽しんでいる江面さん。参考にしたいアイデアがあちこちにありました。
次回は江面さんのヘアケアやナチュラルなメイクのことなどについてご紹介します。どうぞお楽しみに。
江面旨美/えづらよしみ
東京生まれ。
武蔵野美術短期大学を卒業後、旧通産省中堅技術研修会でカバン作りを学び、1985年より個展でバッグの展示販売を行う。
現在は年に2回のペースで個展を開催する。
https://umamibags.net
インスタグラム:@umamibags
撮影/鈴木静華、取材・文/結城 歩