大阪を拠点に活動するアーティスト・片山優子さん。美しいボタンジュエリーを制作し、世界からも注目を集めています。
68歳になる今も、毎日欠かすことなく創作活動を続けている片山さん。日々素敵なボタンジュエリーが生まれている、片山さんのアトリエのインテリアをご紹介します。
片山さんのボタン作品や日々の創作についてはこちらの記事をチェック!
「ここには、モノが溢れているでしょう。好きなモノばかりです。それぞれに大切なストーリーがあるから」と話す片山さん。
「好きなインテリアに出会って、〈必然 〉 と感じたときに購入しています。空間とも相談しながら購入し続けてきた結果、好きなモノが集まってしまいました」
アーティストに転身する前は、長年スタイリストをしていたこともあり、職業柄多くの『かわいいもの』や『お気に入り』が集まります。やはり目がいってしまうのは、たくさんの素敵な雑貨たち。お気に入りを教えていただきました。
◆お気に入りの雑貨たち。海外ヴィンテージも多数!
玄関から入ったところから創作スペースまで、アトリエ内の至るところに並んでいる可愛い雑貨たち。
コロナ禍以前は年に1度、パリやイタリアなどのヨーロッパへの作品に使うボタンの買い付けに訪れていた片山さん。現地のショップや蚤の市などで見つけたヴィンテージの雑貨も多く集まります。
「ヴィンテージだから好きなわけではなく、 好きなものがたまたまヴィンテージなのです。 自分でも不思議に思いますが、どこかに心地いい懐かしさを感じるのかもしれません」
片山さんは「ラフに置いているだけ」と話していましたが、しっかり洗練された空間になるところはさすがのセンス。
◆創作活動の主役のボタンなど、多くの装飾品を収納
作品を作るために欠かせない、ボタンをはじめ、布やリボン、パーツなどの多くの装飾品の収納棚も見どころのひとつ。アトリエ内には、壁一面の大きな収納棚が2つあります。装飾品は膨大な量がありますが、きれいにラベリングされています。
「ボタンは色別か素材別でまとめています。装飾品は、そのものも私も両方がなんとなく居心地が良さそうなところに自然と配置しているようです」
◆リノベーションで、自分らしさを極める
アトリエ内の至るところに片山さんの個性が溢れていますが、お部屋のリノベーションもポイントのひとつ。中古マンションを購入した際、一度スケルトンにしてから、リノベーションをしました。
「この部屋に決めた理由は、トイレまで、全ての部屋に窓があること」と、日当たりの良さが決め手。扉をできるだけ減らして、布などの簡単な仕切りで区切るなど、風通しの良い空間にとことんこだわりました。
それから壁を真っ白に塗ったり、廻り縁をつけてアレンジを加えたり、とことん自分好みの空間に。先ほど紹介した壁一面の収納棚も壁に合わせて、オリジナルで作ってもらったそう。
「年齢を考えると、もっと断捨離しなくてはならないのかもしれないのですが、好きなものに囲まれた暮らしが幸せな私です」
好きをぎゅっと詰め込んだ空間で、大好きなボタンに触れている時間こそが、片山さんの素敵な作品が生まれるインスピレーションの源なのでした。
片山優子/かたやまゆうこ
ボタンを用いて、想像を超えるコンテンポラリーアートジュエリーを制作するアーティスト。さまざまな年代と背景のボタンを用い、新たに愛と想いを吹き込むことで力強くも美しい作品を生み出す。国内外でも注目を集め、幅広く活動している。CHANEL「ベストサヴォアフェール」にも選ばれた経歴を持つ。
Instagram:@yuukokatayama
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◎ スタイリストを経て、56歳でアーティストの道へ。ボタン作品を生み出す、片山優子さんのライフストーリー。(前編)
◎ 毎日12時間創作活動に励む。68歳のボタンアーティスト・片山優子さんの現在地。(後編)
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写真/近藤沙菜 取材・文/阿部里歩