3年に及ぶ建て替え工事を経て『渋谷PARCO(パルコ)』がリニューアルオープンしたのが、昨年2019年11月のこと。それから2か月、8Fに誕生した『パルコ劇場』ではスペシャルなこけら落とし公演が始まっています。
2016年夏、43年の歴史に一旦幕を降ろしたパルコ劇場。 渋谷パルコ内に作られた本劇場は、プロデュース公演の先駆けとして、これまで多くの演者、お客さん、クリエイターたちに愛されてきました。 また同時に、渋谷という若者が多く集まる地において、独自の文化を発信する場でもあったと感じています。
そんなパルコ劇場が、いよいよ建て替えを終えて、2020年春戻ってきたのです。 新生パルコ劇場のコンセプトは「人生が変わる瞬間に出逢おう。オールS席のプレミアムシアター」だそう。
客席もこれまでの458席から、636席に拡張。舞台もぐっと拡張され、より臨場感が増しました。
実際、座席に座って嬉しかったのは、客席の傾斜角度が旧劇場のままであったこと。他劇場と比較してもかなり急なので、「前の人の頭が邪魔で見えない……」なんてストレスは無用です。どの位置から見ても視界くっきり、コンセプト通りまさに「全席S席」でした。
さらにワンステップ構造なので、持ち味だった舞台とお客さんとの一体感も健在です。
正式なグランドオープンは2020年3月のようですが、それに先駆けて2020年2月現在、こけら落とし公演が上演されています。
選ばれたのは、旧パルコ劇場で連続20年間お正月に上演されてきた『志の輔らくご in PARCO 2020』。こけら落とし、そしてオリンピックイヤーにかけた今年の演目は、ただただ圧巻でした。
尚、志の輔らくごの後は、やはりパルコ劇場の看板公演のひとつ藤田俊太郎氏演出による『ラヴ・レターズ』を上演予定とのこと。
生まれ変わったパルコにも、そしてパルコ劇場にも、期待が高まります。