在パリ6年目の<クウネル・サロン>プレミアムメンバーの松永加奈さん。日本との生活習慣のちがいに驚いたり、困ったりすることもあるようですが、パリでの暮らしが与えてくれる喜びもたくさん。なかでも「かわいい」に溢れた、景色は松永さんを日々ときめかせています。
パリにやって来て6年目。楽しいこと、びっくりなこと、大変なこと…いろんなことがありましたが、この1年は正直「よく分からないまま過ぎたなあ」という印象です。でも、生活パターンが変わり、忙しない毎日から(それも嫌いではないのですが)、ゆっくりと日常に身を置く時間が増えたことで、改めてパリのちょっとしたものに目が向くようになりました。そこにあったのは、何気なく存在するかわいいものの数々。今回は、そんな暮らしの中で心をきゅんとさせる「パリのかわいい」をご紹介します。
空間や雑貨、お菓子に食器などなど、ごく普通のものも素敵に見えてしまうことを、在パリ仲間の間では「パリマジック」と呼んでいるのですが、街が作り出す雰囲気も一役買っていることは確か。古い建物にぶら下がる吊り看板や、ごちゃごちゃ並ぶ煙突、塗り直されきた壁やタイルは、その代表選手だと思います。日本ではあまり見かけない色合いとデザインに、素人ながら「アートだわ」と腕組みしながら感心したり。最近見つけたのは、学校の入り口に描かれる「ソーシャルディスタンス用」の停止線。ただ線を引くだけでなく、子供も喜びそうなユニークなデザインが目立ちます。こういう「フランス的自由な発想」はいいなあと思うところです。
ポップとシック、モダンとクラシックの調和も「パリのかわいい」の特徴。色は大人しく(地味?)デザインは面白い、またはその逆もしかり。日用雑貨や食器に、それをよく感じます。買ってきた野菜を紙袋から取り出しながら「うーん、かわいい」とつい眺めてしまうことも(ただの紙袋です)。何もかもがスタイリッシュだと少し気おくれしますが、どこかにレトロ感があると、親しみを感じ心惹かれて、結果「かわいいなあ」と和みます。ちなみに、パリでよく見る「びっくりするほど古いもの(アンティーク)」にも素敵なものはたくさんありますが、そこまでいくと緊張してしまうので、それを愛でて日常に取り入れられる人の貫禄は、憧れです。
昔ながらのクッキー、広場や公園の大人気アトラクション「回転木馬」、同じく公園にちょこちょこと散らばる「緑の斜めベンチ」も、素朴でかわいい存在。特大のメレンゲにバゲット型のペンに…まだまだ挙げるとキリがありませんが、今日はここまで。みなさんがイメージする「パリのかわいい」は何でしょう?やっぱりかわいいものって、日常生活をときめかせてくれるエッセンスですね。
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