地元民が教えてくれたパリ土産。老舗百貨店『ル・ボン・マルシェ』の素敵な名入れサービス

パリとフランスにまつわる情報サイトTRICOLOR PARISの主宰・荻野雅代さんと桜井道子さんおふたりが、毎月交替でフランスから日々の暮らしをご紹介。今月は荻野さんが、パリの老舗百貨店『ル・ボン・マルシェ』の素敵なサービスを紹介してくれました。フランスに行く際は、ぜひ参考にしてください。

大人同士もクリスマスのプレゼントを贈り合い

あっという間にクリスマスの季節です。家族が集ってお祝いをするのがフランスの伝統的なクリスマスの過ごし方で、1年のイベントのなかでもいつもと違った雰囲気に包まれます。

生牡蠣やフォアグラ、キャビアといったごちそうと共に、クリスマスの日に欠かせないのがプレゼント。フランスでは、子供はもちろん、大人同士でもプレゼントを贈り合う家庭が今も多く、毎年のプレゼント選びに頭を悩ませます。

ちょっと特別感のある贈り物として、私がよく利用するのが名入れサービス。パリ左岸の老舗百貨店、ル・ボン・マルシェの最上階にある文具フロアには、その場で購入するノートや手帳に箔押しの名入れをしてくれるカウンターがあります。その名も、Atelier Embossage(エンボス加工のアトリエ)。

『ル・ボン・マルシェ』の最上階にあるモレスキンの名入れカウンター。

予約の必要はなく、混んでいなければ10分ほどで完成するので旅行者さんにもおすすめのサービス!『モレスキン』と『ロイヒトトゥルム1917』の2ブランドのカウンターがありますが、今回はモレスキンをご紹介したいと思います。

文具フロアにはモレスキンをはじめ、美しい紙ものがたくさん。

名入れをすれば特別感が出ます

棚にずらりと並ぶサイズやカラーの異なるモレスキンの中から好きな1冊を選んで、カウンターに持って行きます。「Personnalisation, s’il vous plaît. ペルソナリザシオン シルヴプレ」と伝えて、アルファベットの大文字と小文字、星やハートといった記号スタンプの中から、入れたい文字を選びます。イニシャルのような2〜3文字は6ユーロ、4〜15文字は10ユーロです。箔はゴールド、シルバー、ブラック、レッドの4種類の中から、表紙のカラーに合わせて好きなものを選べます。モレスキンの場合、入れる場所は必ず下部の中央になります。

シンプルなフォントが渋くて素敵。

スタッフさんにアドバイスをもらいながら名前やイニシャルの入れ方を考える。

決まったアルファベットを型に並べるスタッフさん。

箔押しの機械。どんな風に仕上がるのかドキドキ。

すべて決まったらスタッフさんが文字のスタンプを揃えて刻印の機械にセットして、表紙の上に箔をのせて、レバーを押して上からぎゅっと圧力をかけてあっという間に出来上がり。キラキラ光る箔押しを眺めるだけで、にっこりしてしまいます。完成したモレスキンと一緒に渡される追加の料金を書いた紙をを持って会計カウンターに行き、支払いを済ませればOKです。プレゼント用だと伝えれば、素敵なオレンジ色の紙袋に入れてくれます。

黒い表紙にはやっぱりゴールド!

このフロアにはほかにも、筆記具で知られるカランダッシュのカウンターがあり、好きな色のパーツを組み合わせて自分だけのボールペンが作れるだけでなく、そこに名前を刻印してくれるサービスもあります。パリの記念や大切な人へのお土産に、ほんの少しだけ時間をかけてカスタマイズするのもきっと楽しい思い出になるでしょう。

手帳の金額と3文字分の6ユーロがプラスされた価格表をレジに持っていくシステム。

写真・文 荻野雅代

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トリコロル・パリ

荻野雅代さんと桜井道子さんのユニット。パリとフランスにまつわる情報サイトTRICOLOR PARISを主宰。最新ニュースやカルチャー、旅行・観光情報をはじめ、さまざまな情報を発信している。初のエッセイ『フランスの小さくて温かな暮らし365日~大切なことに気づかせてくれる日々のヒント』(自由国民社)は6万5000部のヒットに。
https://tricolorparis.com/

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