【目利き書店員セレクション5冊】蟹ブックス・花田菜々子さんが同世代の女性に読んでほしい本とは?

新たな本に出合いたいけれど、何を選べばよいか分からない。そんな時は本のプロである書店員さんに聞いてみるのも手。直木賞作家から書店員歴40年以上のベテランまで、個性的な書店オーナー&書店員さんに「推しの本」を取材しました。

花田菜々子/はなだななこ

ヴィレッジヴァンガード、二子玉川蔦屋書店などを経て2018年『HMV &BOOKS HIBIYA COTTAGE』を立ち上げる。今年9月に『蟹ブックス』を開業。

クラウドファンディングで名物書店員が開業した注目の新店

高円寺にオープンしたばかりの蟹ブックスは、シェアオフィス、ギャラリー、イベントスペースなど多様な可能性を持つ店。

「以前働いていた書店が閉店してしまい、クラウドファンディングで開店資金を募り開業。古着のリメイクやZINEの制作など、書店の枠にとらわれない自由な店を目指しています。同世代の女性に読んでほしい本を、幅広いジャンルから選びました」

あなたの教室』レティシア・コロンバニ
インドのカースト制度や児童婚、男尊女卑などを描く。「私も黙っていてはいけないとエンパ ワメントされる小説」。1,760円(早川書房)

ベイルート961時間』関口涼子
ベイルートの人々の生活 を 、『 食 』を通して綴る。「豊かな生活を奪われた背景に思いを巡らせながら読んでほしい 」。 1760円(講談社)

傷を愛せるか』宮地尚子
精神科医でありトラウマの研究者である著者のエッセイ集。「ニュートラルな自分を取り戻す時間をくれる一冊」。792円(ちくま文庫)

全員悪人』村井理子
認知症を患う義母の視点から、彼女にとって世界がどう見えているのか、ユーモアを交えて描く。1,540円(CCCメディアハウス)

Yuming Tribute Stories』小池真理子、桐野夏生他
ユーミンデビュー50周年を記念して作られた豪 華 な 短 編 集 。「ファンはもちろん切ない恋愛小説を読みたい人にも 」。649円 (新潮文庫)

蟹ブックス

住:東京都杉並区高円寺南2-48-11 2F
電:03-5913-8947
営:12:00~20:00
休:無休
https://www.kanibooks.com/

『クウネル』2023年1月号掲載
編集・文/吾妻枝里

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『クウネル』No.118掲載

私の人生を変えた本

  • 発売日 : 2022年11月18日
  • 価格 : 980円(税込) (税込)

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