【住まいと暮らしvol.30】ずっと好きなものに囲まれた、新しい家とスタジオーフォトグラファー嶋本麻利沙さん

部屋やごはん、お気に入りの道具たちを本人撮影の写真で見せていただき、バトンを繋いでいくリレー連載。前回の粕谷斗紀さんのバトンを受けてご登場いただくのは、フォトグラファーの嶋本麻利沙さんです。

嶋本さん・暮らしのルール

１）時間は守る
２）睡眠をしっかりとる
３）本当に必要かどうか、好きかどうかを確認する

fog linen workのホームページやカタログのほか、さまざま広告や雑誌で撮影する嶋本さん。昨年、自宅兼スタジオに引っ越ししたのだとか。
「スタジオは自分らしく、自分の好きな空間にしています。自宅の方は家族との場所なので、自分の趣味を押し付けずにみんながくつろげるようにしています。リビングには最近仲間入りしたパンダをはじめ、子どもたちのぬいぐるみがいろいろなところに。子どもたちがいないときだけソファでゆっくりくつろげるので、ぼーっとしたり、写真集を見たり、本を読んだりしています。

昔はかわいいな、きれいだなと思ったらあまり考えずに買っていました。でも最近は、本当に必要かどうかを考えてから買うようにしています。気に入ったものは飽きないし、時が経つにつれて味も出てくるものもあるので、それを楽しみたいですね。壊れてしまった食器も、金継ぎしてまた使おうととってあります。きっともっと愛着が湧くと思うし、好きなものは本当に長く使いますものね」

睡眠を大事にしているという嶋本さん。日常では、ストレスを感じないように心がけているのだとか。
「睡眠を優先しています。睡眠不足のときのいらだちにもストレスを感じ、また睡眠が取れていないとパフォーマンスが下がり、効率も悪くなるような気がします。子どもたちにも一番大事なのは寝ることと教えていて、ママは寝ることが一番好きだと思われています」

嶋本麻利沙さん　マグカップ — お母さまが若い頃に使っていたマグカップを愛用。「大学生の頃に譲ってもらい、留学中のアメリカにも持っていって使っていました。大きくてたくさん入るので、毎朝コーヒーを入れて使っています」

嶋本麻利沙さん　堺克弘さんの作品と娘の作品 — 子どもの作品も大切にしたいという嶋本さん。「娘が作った天使です。両隣にあるのは陶芸家の堺克弘さんの作品。花を生けても生けなくても好きです」

嶋本麻利沙さん　ハーブティー — 最近はハーブティーも飲むように。「大きいグラスタンブラーに入れて飲むのが好きです。健康に気をつけはじめた夫の勧めで、コーヒーは飲みすぎず、おやつはできるだけナッツとドライフルーツにしています」

嶋本麻利沙さん　デスク周り — 嶋本さんのスタジオのデスク周り。「自分の写真と、お気に入りの作家・渡邉知樹さんが描いてくれた似顔絵と日めくりカレンダー。とてもユーモアのあるカレンダーで、心がほんわかします。マスキングテープはカラフルなものを使うと、ちょっとウキウキします」

嶋本麻利沙さん　椅子 — 嶋本さんのスタジオにある椅子。「ネットで買ったものと、アンティークショップで選んだもの。でもできるだけネットショッピングはやめようと思いました。長く使うものはちゃんと見て選びたいですね」

嶋本麻利沙さん　写真とメキシコ土産 — スタジオのトイレにある写真と、友人がくれたというメキシコ土産のガイコツ。「なんともいえない感じで、すごくお気に入り。前の家でもトイレに飾っていました。トイレって意外とみんなのミニギャラリーですよね」

嶋本麻利沙さん　写真集 — 煮詰まると、写真集を見たり、自身の写真を出してきて、気分転換をするそう。「写真集からは、インスピレーションや刺激をもらったり、ただただ癒されたりします。集めてしまうもののひとつです」

嶋本麻利沙さん　おやつ — スタジオに常備している水とビスケット。「せっかく出すなら、かわいいペットボトルがいいなと探して見つけた、スペインの水。ビスケットのビスコフは、好きな人も多いので、瓶に入れて置いています」

嶋本麻利沙さん　イソップのハンドソープ — イソップのハンドソープを愛用。「きつい匂いは苦手で、香水も気持ち悪くなってしまうのですが、無臭ではつまらない。イソップのハンドソープを使って、ほどよく手に残る匂いを楽しんでいます」

嶋本麻利沙さん　ワイングラス — 結婚したときに、幼馴染のお母さんにもらったというワイングラス。「スコットランドの方で、スコットランドエディンバラで有名なクリスタルグラスだそう。特別なときにだけに使っています。普段はデュラレックスのミニタンブラーで料理をしながら、ワインを飲むのが好きです」

profile

嶋本麻利沙／しまもとまりさ

サンフランシスコのアートスクールで写真を学び、卒業後ニューヨークへ渡る。作品撮りをしながらマーク・ボスウィックのインターンをし、2005年に帰国。帰国後、写真集『as is』を出版。その後フリーで雑誌、カタログ、CDジャケットなどにてポートレート、風景を中心に活動。一般のお客様の記念になるような写真を撮りたいと思い、2022年駒沢公園近くにスタジオをオープン。
http://www.annebakerstudio.com
http://www.marisashimamoto.com

嶋本さんがバトンを渡すのは、イラストレーターのカワナカユカリさん。「かれこれ10年以上のお付き合い。友人の紹介でユカリちゃん夫妻と知り合い、旦那様でデザイナーの漆原さんと、もう一人のカメラマンと一緒に、事務所をシェアを楽しんでいました。その後、シェア事務所は解散しましたが、お付き合いはそのまま。お互い４歳児の母で、しっかり者のユカリちゃん。ユカリちゃんの絵はかわいく、鉛筆のタッチが素敵です」と嶋本さん。カワナカさんの暮らしは、2月下旬に公開予定です。どうぞお楽しみに。