1冊の本から知識が広がり、日常生活がさらに充実できることも。 食や健康、お金のことなど、毎日の暮らしに役立っているというおすすめの本を、それぞれの分野に詳しい人や読書好きな人たちに聞きました。
萩原博子さん/おぎわらひろこ
経済ジャーナリスト(68歳)
’54年長野県生まれ。経済事務所勤務を経て独立。家計経済の先駆者として活躍。著書『50代で決める! 最強の「お金」戦略』(NHK出版新書)、『私たちはなぜこんなに貧しくなったのか』(文藝春秋)など
暮らしに役立つ実用書は、 わかりやすさが大切です
「クウネルの世代って、元々物をため込んでしまうジェネレーションでしょ。みなさん、いろんなものをいっぱい持っているけど、整理がつかない方が多過ぎます。整理ができないことがお金が貯まらなくなる一番の原因なんです。 だからお金を貯めたい人はまずこれを読んでほしい」と紹介してくださったのがミニマルに暮らすための本。
「ミニマルって単純に節約ではなく、自分が何が一番好きなのか、その優先順位をつければ無駄な物を買わなくなり、結果的に大切にしたい物に囲まれながら、自然とお金が貯まっています」。実は一番手早いお勧めの財テク方法だとか。
「介護や相続税をはじめとする税金に直面するのもこの世代。こういうことって最初はよくわからないし、聞くだけで気持ちがどーんと重くなるじゃないですか。だからこそ、本選びは大切ですよ」。手始めは、著者の実体験や、 寝転びながらパラパラ読めるような漫画から知識を得ると、気分が軽くなると言います。「暮らしに役立つ実用書はわかりやすさが大切。入門で知識を掴んで、バージョンアップしていけばいいのです」
『クウネル』2023年1月号掲載
取材・文/安田真里 編集/黒澤弥生