【フランス通信】いちじく好きにはたまらない秋。家でも店でも、さまざまに味わい尽くします。

フランスのマルシェに並ぶいちじく

パリとフランスにまつわる情報サイトTRICOLOR PARISの主宰・荻野雅代さんと桜井道子さんおふたりが、毎月交替でフランスから日々の暮らしをご紹介。第13回目は、荻野さんがフランスの食の秋についてご紹介します。


フランスの秋のおたのしみ。私の偏愛フルーツ、いちじく


今年の夏は、本当に、本当に暑くって、クーラーのない我が家(フランスではクーラーを持たない家庭がほとんど!)では、7、8月と寝苦しい夜を過ごしました。

このまま永遠に暑いままなのではと思うほどでしたが、ここ1週間でぐんと気温が下がり、すっかり秋らしいお天気になりました。ジャケットや軽めのトレンチを羽織ったパリジェンヌたちを見ていると、私もワードローブを一新して、おしゃれを楽しみたいという欲求がむくむくとわいてきます。

トリコロル・パリの荻野さんがフランスで食べるいちじくタルト
この季節、何度となく味わういちじくのタルト。あまりの美しさについつい引き寄せられて買ってしまう。

フランスで季節の移り変わりを感じるのは、道行く人のファッションだけではありません。カフェやパティスリーのショーケースに並ぶケーキにも秋が訪れています。今が旬の果物はたくさんありますが、特に私が愛してやまないのがいちじくのタルト。

いちじくで作った料理・ブルスケッタ
萌え断!とも言えるいちじくのブルスケッタ。ライ麦パンの上にブルーチーズといちじくの組み合わせ。
トリコロル・パリ荻野さんがフランスで食べたいちじくのケーキ
シフォン風スポンジの上にいちじくがたっぷりのったケーキ。中のクリームとの相性もばっちり。
フランスのマルシェに並ぶいちじく
マルシェで2パック6ユーロで売られるいちじくは、20個ほどで約900円。
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皮がついたまま4分の1ほどにカットされたいちじくが、香ばしいタルト生地の上に並べられている姿は芸術作品のように美しく、見かけるとついつい買ってしまいます。

マルシェで生のいちじくが山積みになっている光景は、いちじく好きの私にとっては天国!日本のものに比べて小ぶりで食べやすく、しかもさほど高くないお値段で買えるとあって、フランスに来てますます身近な存在になりました。

スイーツだけでなく、レストランでもいちじくを使った料理がたくさん登場するので、メニューで見かけたら絶対に注文しちゃいます。

生のいちじくとブッラータチーズのサラダや、鴨肉に合わせたいちじくのコンフィなんて最高。自宅でもいちじくと山羊のチーズをのせたピザを作ったり、シンプルに赤ワインと砂糖で丸ごと煮たコンポートにバニラアイスを添えたりするのもお気に入りの食べ方です。

荻野さんが自宅で作ったブッラータといちじくの写真
自宅で作ったブッラータといちじく、マスカットのサラダ。オリーブオイルと塩だけでシンプルな味付け。
お皿に盛られたいちじく
小腹が空いたらいちじく……という贅沢な季節。お肌にも良いような気がする。
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黒いちじくだけでなく、白いちじくもフランスならではの品種で、上品な味わいがこれまた美味。いちじくの季節が終わるまで、心置きなく楽しみ尽くします。

文/荻野雅代

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トリコロル・パリ

荻野雅代さんと桜井道子さんのユニット。パリとフランスにまつわる情報サイトTRICOLOR PARISを主宰。最新ニュースやカルチャー、旅行・観光情報をはじめ、さまざまな情報を発信している。初のエッセイ『フランスの小さくて温かな暮らし365日~大切なことに気づかせてくれる日々のヒント』(自由国民社)は6万5000部のヒットに。
https://tricolorparis.com/

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