北島明/きたじまあきら
1990年朝日広告表現技術賞受賞。’94年に初の写真集『UNTITLED』を刊行。広告やジャケットイメージ、ファッション雑誌やカタログを中心に活躍。
Short Essay:
このワクワク感はやめられない
15年ほど前にたまたま見つけたインド人のカレーレシピがきっかけで料理をするようになった。
今やカレーは誰でも様々なスパイスを駆使して作るようになったが、その当時馴染みのスパイスと言えばSBカレー粉。しかしそのレシピには呪文か?と思うようなスパイスの名前が書いてある。
クミン、コリアンダー、カルダモンetc… 直ぐに作ってみたくなりスパイスをゲット。多めに作って家族や友人に食べてもらう。大好評である。
上手くいくと面白くなって沢山のカレー本を買い、研究が始まる。チキンカレーなら違う人のレシピを3〜4人分集めて表を作り、どのような材料がどの位入っているのかを比べられるようにする。ヒントを表から読み取りそれらを作り食べ比べる。
好みと思うレシピを幾つか融合していくのが楽しい。 最初の頃はカレーばかりだったが、様々な料理を一通りやってみたくなる。休日料理なのでいつまで経っても初心者だが15年も経つと料理作りのコツがわかるようになってきた。
カレー イベントを開いたり雑誌でレシピを載せたりするようになったものの料理の奥は深過ぎる。最近は面倒だと思っていた揚げ物料理にも興味が湧いてきた。
料理は悪戦苦闘の連続。けれどもこのワクワク感はやめられない。
文/北島明、写真/久保田千晴