ずっと大事に長く着ている服、同じ形を何枚も持っている服、上手に着回してヘビロテしている服etc……。今回はおしゃれ好きに、自分らしくいられる一番好きな服とその着こなしを披露していただきます。
三浦由美子/みうらゆみこ
スタイリスト・フードコーディネーター
エッジの利いたスタイリングで雑誌、広告を中心に活躍。徹底した デニム派としても有名。 著書に、50歳からのおしゃれを提案する『A SIMPLE STYLE』(宝島社)がある。
いつも細身のデニムをヒールでカッコよく着こなしている姿が印象的な三浦さん。
「ボトムを細身にすると、自分のスタイルが作りやすいんです。若い頃の写真を見ても、スリムなデニムを着ていることが多くて。数はたくさん持っていませんが、気に入ったものはずっと大事に着ていて、お尻が破れたデニムも自分で繕ってしばらく着ていました。私にとっては持っていないと落ち着かないマストアイテムです」
中でも一番のお気に入りは『MINE DENIM』。ユーズド加工されたヴィンテージライクなデザインで、今は生産していないレディースラインだそう。
今回はこの1本で、オン&オフの着回しを見せてもらいました。
■ON STYLE
アウトして着たシャツは、「リアルにヘビロテしているフィービ ー・ファイロ時代の『セリーヌ』」。「大好きなバンダナモチーフ柄」のストールをさらりと羽織って。サンダルもネイビーでまとめ、『エルメス』のバッグのグリーンを利かせてメリハリのある着こなしに。
きちんと感が欲しい仕事のシーンはセリーヌのジャケットで。「夏は抜け感を意識。インに『HYKE』のタンクトップを合わせて胸元をすっきりと」。『バーバリー』のサングラスや『ボッテガ・ヴェネタ』のスクエアトゥのブーツでコンサバ感をセーブ。バッグは『シャネル』。
■OFF STYLE
オフの日のリラックスした着こなしも、足元はヒールが定番。細身ボトムにビッグシルエットのトップスを合わせてバランスよく。「『チャンピオン』のフーディは息子の服を拝借しました」。『メゾンマルジェラ』のバッグとタビブーツまで白ですっきりまとめてクールに。
パリで買ったニーハイブーツを主役に。「Tシャツは『Supreme』が影響を受けたバーバラ・クルーガーの作品がプリントされた貴重なヴィンテージ」。キャップは『FRUIT OF THE LOOM』、腰に巻いたGジャンは『HYKE』。ロックな味つけがカッコいい!
「ハイウエストでストレッチが軽く利いているのではきやすいんです。シルエットもきれいで、ロールアップしても長めに着ても決まる。実は、これがはけなくなったらダイエットしなくちゃ!という体型維持のバロメーターにもなっているんです」
そんなことをみじんも感じさせない気骨のあるスタイリングは脱帽です!
\Yumiko’s Denim Collection/
ブルーデニムは2本とも同じ形のレッドカード。「左はお尻が破けたので、2本目を買い足しました」。思い入れのあるデニムもたくさん。「『ヒステリックグラマー』のデニムは、20代からずっと買い足しながらはいてきて、残った最後の1本です」
『クウネル』2022年7月号掲載
写真/玉井俊行、取材・文/矢沢美香