髪が中途半端に伸びると、気分まで晴れません。特に女性は、定期的に髪の長さやボリュームを整えておきたいもの。でも、昨今のコロナ禍においては、美容室に行かずにセルフカットをする人も増えているのだとか。 そこで、おうちで手軽にできるセルフカットを研究。今回は、人気サロン「ESPER」の長谷川さん直伝、セルフカットに必要な道具やコツなどの基本をご紹介します。
カットの目標設定として適切なのは?
髪が伸びてくるとまとまらないだけでなく、表情が暗く見えることも。セルフカットの方法を知っていれば、好きなときに切ることができるけれど、無理はしないのが得策と長谷川さん。
「伸びた分、またそれ以上に欲張って切ろうとすると、バランスが難しくて失敗しがち。劇的なイメージチェンジではなく、整えることに重きを置きましょう。シルエットが気になるところを切る、というのをゴール地点にして。例えば頭頂部の髪が伸びて重たくなっているのが気になるのなら、そこを中心にカットして軽さを出します」
セルフカットに必要な道具とは?
大人のセルフカットに髪専用のハサミは必需品。
「刃渡りが短い方が切りすぎを防げます。赤ちゃん用もいいですね。長さを切るためのカットバサミと、軽く梳くための梳きバサミの2種類を使い分けると仕上がりがきれい。前、後ろのチェックができる鏡のほかケープやコーム、 ダッカール、敷きものもあると便利。 以上が揃えば、間違いのないカットができますし、後片付けもグンと楽に」
失敗はしたくないもの。コツを教えて下さい。
思いのほか切りすぎたり、毛先が揃わなかったりと、慣れないセルフカットは常に失敗と隣り合わせです。ずばり、成功するコツとは?
「サロンでのカットとはまったく違うことを認識しましょう。美容師は洗髪後の濡れた髪でも、仕上がりをイメージしながら切れますが、セルフカットの場合は乾いた状態で切った方がイメージに近付けやすい。特にクウネル世代のエイジング毛は、乾くと膨らんでシルエットが変わるのでこれは鉄則です。あとはゆっくり少しずつ、様子を見ながら切ること。切った毛は髪の中に埋もれがちで、どれぐらい切れたかわかりづらいので、コームでときどき払い落とすことも忘れずに」
はせがわひろみ
外苑前の人気サロン「ESPER」のディレクター。気持ちに寄り添う丁寧な接客と、大人のお洒落心を満たすスタイル提案に定評が。
『ku:nel』2020年11月号掲載
写真 玉井俊行 /取材・文 原 千香子・間中美希子
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