スタートして23年目に入った『王様のブランチ』の映画コーナーをはじめ、さまざまな媒体で映画スターのインタビュー取材を重ねているLiLiCoさん。来日した俳優や監督に話を聞いたり、アメリカなどへ飛んで取材した大物は数知れず。

「中でもトム・クルーズは本物のザ・スター。彼が特別なのは、ともかく映画愛にあふれていて、ファンだけでなく私たちメディアにも、周りのスタッフにも、みんなに優しいということ。宣伝で来日して、一日に何度も同じことを聞かれても、初めての質問のように楽しげに答えてくれる。映画を心から愛しているんです。スタジオで撮影を終えて迎えのバスに乗り込もうとしていたとき、そこに集まったファンに応えて、10メートルを40分かけて歩いたんですって！それが彼の優しさなんです」

LiLiCoさんのトム・クルーズさんへの尊敬と愛情はとどまるところがありません。

最初の『スター・ウォーズ』でルーク・スカイウォーカーを演じたマーク・ハミルさんはLiLiCoさんが7歳で心つかまれたスクリーンの上の初恋相手。いまはだいぶ年を重ねましたが、同作の続編で来日したときにインタビュー。

「アメリカで『スター・ウォーズ』をめぐるクイズ番組があって出演したそうなんですが、10歳の子どもにクイズで負けた、悔しいって話してくれて。そりゃあいくら出演していても、『スター・ウォーズ』オタクには勝てないよね、って笑ってました」

映画版『オペラ座の怪人』でブレイクしたジェラルド・バトラーさんが同作の宣伝で来日したときにはオフタイムにアテンド。

「東京の下町を見たい」という彼を麻布十番に案内。お寿司屋さんに連れて行ったり、麻布の坂を『オペラ座の怪人』の主題歌をデュエットしながら（！）歩いたり。今川焼に興味を持ったバトラーさんがカスタードクリーム入りを買ったところ、今川焼のお尻からクリームがダダ漏れ。「シャツがべちゃべちゃになっちゃって」なんてエピソードも話してくれました。

「私がいつも明るくいられるのはたくさん映画を観ているから。どんなおバカなコメディだって、映画には人生を楽しくするヒントが詰まっているんです。これをやったら失敗するよ、こう生きればハッピーになれるよ、とかね。映画は俳優やスタッフが命がけで作っている宝物。こんな宝物が2000円くらいで観られるなんて安いものだって思いませんか」