ヴィンテージジュエリーのコレクターでもあるデザイナーの茂木康代さん。チェコを代表するガラスメーカー「モーゼル」のグラスや花器を集め始めたのは夫の影響なのだそう。「高価なものなので最初は恐る恐る集めていたのですが、どんどん魅了されてしまいました」と語るボヘミアンガラスの魅力を、コレクションと共にご紹介いただきました。
茂木康代/もぎやすよ
ジュエリーやバッグのデザイナーとして活躍しながら、軽井沢でパ リのグルニエのガレージセールをイメージしたフリーマーケット「Maison de Lila」を不定期に開催。軽井沢の拠点となる物件を探 しつつ、東京との二拠点生活の準備中。
「お酒好きの夫がモーゼルのグラスを集め始めたら、知人から素敵なコレクションをいくつかいただいて、これを機に集めたいね、と、ここ1年でだいぶ数が増えました。
グラス類は夫、インテリアが好きな私は花瓶を集めています。ふだん仕事でジュエリーを扱っているのですが、ジュエリーのように濁りがないガラスって珍しいんです。
モーゼルは一点一点手作りのため、同じグラスでも厚みが微妙に違ったりしていて、そこもまた味わい深い。」
1857年にチェコで創業されたガラス工房・モーゼルの特徴は、クリスタルガラスを使用せず、ブナの灰を使ったカリグラス製法を守り続けていること。
「クリスタルガラスは、鉛を使うことで美しくなるらしいのですが、あえてそれを使わず伝統的な技術を大事にしている、その姿勢も好きなんです」
「近い将来、軽井沢にも住まいを設け、 東京と二拠点で暮らす予定です。いつか自分のジュエリーブランドの展示会を開いたりするのも夢ですね。色が美しいモーゼルは、ジュエリーのディスプレイにも使いたい。本場の チェコの工房も訪れてみたいです」
写真/村松巨規 取材・文/吾妻枝里子 再編集/久保田千晴