ファッションの街・神戸で生まれ育った、森脇ひろみさんのおしゃれは、いつもシンプルで洗練されたもの。なんとその多くが「お仕立ての服」だというから驚きです。さまざまなお洋服に触れ、たどりついたという今の3つのスタイルを教わりました。
森脇ひろみ/もりわきひろみ
74歳
神戸六甲で陶器を扱うお店を38〜54歳まで営み、その後娘さんたちの留学先のイギリスで2年半過ごす。2014年からは、次女、今日子さんの暮らしの道具や器を扱うお店「MORIS」を手伝っている。
2022年6月18~26日(18日は予約制。15時以降は予約不要)に愛用バッグの展覧会『SEUL. MERCREDIN』を開催。
■港町神戸ならでは。
インポートがそろう生地店がお気に入り。
「ジャケットの襟を立てて着るのがしっくりくる」という森脇さん。そんなお洋服は、実はお仕立ての服。「最近は特にシンプルなデザインのお洋服が載っているソーイング本がたくさん出ているので、それを元に仕立ててもらっています」
好きな形がわかっていれば、生地から選べるオーダーメイドが着たいものを見つけるまでの最短の方法。ご自分でも簡単なギャザースカートなどを縫うこともあるそうですが、襟などの細部が重要なので、専門の方にお願いするのが一番だそう。
■色選びや小物使いがコツ。
個性的なアイテム同士の着こなし。
ふたつめのコーディネイトは、イギリス・バースのヴィンテージショップで見つけた 『ハロッズ』で仕立てられたと思われるシャツと2005年頃に購入した『アルマーニ』の光沢のある素材の花柄パンツ。どちらも個性的なアイテムですが、スニーカーと、『mercredin.(メルクルディン)』の定番トートバッグはシルバーで色を抑えてほどよいバランスに。
■学生時代からずっと愛用。
501をシンプルなシャツスタイルで。
最後のコーディネイトは、いつの時代もデニムの定番の座をキープし続けるLevi’s501が主役。「チェックなどのカジュアルなシャツも好きなので、リラックスした気分の時は、いつものデニムスタイルです」。ブルーのギンガムチェックのシャツにネイビーのニット、白いスニーカーでまとめた、2トーンのさわやかな着こなしです。
歩きやすさを重視する森脇さん。「ほとんどいつも『オニツカタイガー』のスニーカーです。白、黒、シルバーと揃えておくとコーディネートにも困りません。快適に歩きたいので、インソールでも調整しています」。おしゃれはもちろん、歩きやすさにも妥協をしないことが、好奇心を持ってときめきを追い続けるコツなのかも知れません。
\森脇さん愛用のバッグの展示があります/
SEUL. MERCREDIN
「おもわず頬ずりしたくなる手触りの良さ、心地よい色調
MERCREDIN.村田彩実さんの作るバッグや小物を、晴れの日も雨の日も使っています。今回はMERCREDIN.の一点ものライン
「SEUL.MERCREDIN」(スゥルメルクルディン)をご覧ください。食いしん坊のわたしたちはバッグまでもカマボコ、ショクパン…と食べものの形で呼んでいます。おいしいバッグも日々手放せなくなりそうです」
・・・・・・
場所:神戸市灘区八幡町2丁目10-11 メゾン六甲 202
会期:2022年6月18日~26日(※18日は予約制。15時以降は予約不要)
撮影/わたなべよしこ、取材・文/鈴木理恵
●そのほかファッションに関する記事
◎おしゃれマチュアはどこで服買う?津曲久美子さんの場合
◎肩肘張らない「60代の大人デニムスタイル」。シンプルに気取らず、自分らしいエッセンスを投入。
◎「偏愛」こそが「苦手」を救う!寺本美樹さんが愛してやまない、コーディネートの救世主
◎無難で楽な「黒」に逃げない!60代以降の春色7コーディネート。