パン界で最近注目のキーワード「サワードウ」。小麦粉やライ麦粉を水と混ぜて野生の酵母と乳酸菌で自然発酵させる、ヨーロッパ伝統のパン種の一種です。自然に発酵するサワードウには、栄養価が多く含まれており、近年その健康効果に注目が集まっています。そんな中、日本にいち早くオープンしたサワードウを手がけるベーカリーと、店主に聞いたオススメの食べ方をご紹介します。
BARTIZAN BREAD FACTORY
バルティザン ブレッドファクトリー
“毎日食べられる健康的なパン作り”をコンセプトに、昨年オープン。オーストラリアやカナダでサワードウを手がけていたベーカーが、小麦粉と全粒粉、ライ麦から起こした3種の酵母を使い分け、小麦粉、水、塩だけで作るパンを焼いています。
看板のバルティザン サワードウは、甘みのある国産小麦を使い、穏やかな酸味のもっちりした食感。サワードウを使ったドイツ産小麦100%のバゲットやチャバタも揃い、初心者にも試しやすい。
【おすすめの食べ方】
スクランブルエッグをのせて、朝食に。オーストラリアでは、発酵ジャムのベジマイトを塗って、アボカドやビーツをのせるのがポピュラーだったそう。
住:東京都港区南青山7-11-4 1F
電:03-6805-0240
営:8:00~16:00(売り切れ次第終了)
休:無休
ライ麦ハウスベーカリー
母国の食文化を日本に紹介したいと、2017年にフィンランドパンの専門店を構えたラッパライネン・アキさん。故郷のベーカリーには、 ライ麦パンが50種以上、並んでいると言います。
イーストでは膨らみにくいライ麦パンが日常食の国では、サワードウは当たり前のもの。ここでもライ麦酵母を使い、ドイツ産ライ麦100 %のパンを焼いています。ミルク粥をライ麦で包んだ伝統パンなど、ほかにないパンに出会えるのも楽しみです。
【おすすめの食べ方】
フィンランドでは、バターを塗って、スライスチーズを敷き、 薄切りのキュウリをのせて食べるのが、朝ごはんの定番だそう。
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『ku:nel』2021年3月号掲載
取材・文 齋藤優子/写真 小出和弘