パン教室『toiro』が人気の幸栄さん。パンのプロにお店での食パンの選び方と、上手な保存方法を聞きました。
自宅でパンづくりを教えている幸栄さんですが、角食パンは難しく、あまりレッスンには登場しないのだそう。自身でもつくることはほとんど無く、角食パンは〝買うもの〟として楽しんでいます。
「角食の角部分に入った白い筋をホワイトラインというのですが、お店で買うときはそこを見るようにしています。白い線がきれいに入っていると、発酵の具合がよく、キメの整った仕上がりになっているという証なのです」
焼き立てから2日目くらいの香りが好きで、食感ももっちりしておいしいのだといいます。「乾燥すると、風味や食感が損なわれてしまうので、すぐに食べない分はラップに包んで冷凍しましょう。厚切り、薄切りなど切り方でも食べた印象はかなり変わるのは面白いです。味も、甘いのしょっぱいのとどちらもOKで、のせる具材の組み合わせは無限大。冷蔵庫の中にある食材で、いろいろな味を試してみてください」
解凍パンは蒸し焼きがおすすめ
乾燥でパサついたパンは霧吹きをさっとかけてアルミホイルに包み、500Wくらいの低温で4~5分かけてじっくりトースト。蒸し焼きされることで水分がまわり、しっとりした焼き上がりに。
ゆきえ
パン教室「toiro」主宰。『でっかいパン』(主婦と生活社)など著書多数。http://toiroyukie.com
『ku:nel』2019年11月号掲載
写真 大森忠明/取材・文 鈴木麻子