60代、この春から学校へ。自分をアップデートするための「学び」の楽しさ。
ミニマムなワードローブ、2年間にわたるシルバーヘアへの移行など、好きなものと年齢に合わせた生き方へとシフトしている広瀬裕子さん。
60代になってからの「やめたこと」「はじめたこと」について綴ります。今回のテーマは、4月から始めた「大人の学び」についてです。
50歳以上の大人が学べる場、早稲田大学LRCへ
この春から、学校へ行きはじめました。週3日、講義にでています。通学しているのは、早稲田大学LRC。50歳以上の人を対象とした早稲田大学の学びのプログラムです。
LRCは「Life Redesign College」の略で、コンセプトは「人生の再設計をするための土台となる知識や思考法を学ぶ」。昨年秋、SNSにLRCの情報が流れてきたことがはじまりで、入学試験を経て、4月から通いはじめました。
講義は、興味深い内容が多く、SDGs、ジェンダー、アンガーマネジメントなどがあります。加齢を体系化した学問・ジェロントロジーもあり、エイジングはわたしにとってテーマのひとつなので、学びたいと思っていました。その他、先端理工学や経済学もあり、4期それぞれ必修と好きな教科を選べるようになっています。
新緑が気持ちいい早稲田キャンパス。土曜日通学なので構内は落ち着いています。
通い出して1カ月。感想は?というと「たのしい」。
思っていた以上に「学ぶこと」がたのしいのです。先生方がすばらしいというのもありますが、どの講義も引きこまれます。
ひとつの学問を長い時間をかけ、研究・教えている大学の先生方です。その知識と見識の広さ、伝え方は、まさにプロ。苦手意識があった科目も、講義の日が待ち遠しいほどです。なかでも先端理工学と経済学は、最新の情報を知ることができ「いま、わたしが生きている世界」を実感します。
「村上春樹ライブラリー」のドーナツは3種類。チョコレートドーナツとコーヒーがすきです。
週3日のうち1日は早稲田大学、2日は日本橋校に足を運んでいます。
早稲田大学は、旧い建物と新築の校舎がバランスよく配置され、緑も多く、気持ちのいい場所です。講義がある日に寄るのが「村上春樹ライブラリー」。併設されているカフェは、すでにお気に入りの場所になりました。
日本橋でおいしいものを見つける楽しみも
日本橋校へ行く日は、近くでおいしいものを手にしたり、いただくことにしています。1講義90分。講義がつづく日は体力を使うので、おいしいものでエネルギーを補います。
「学ぶ」というのは、自分を更新することであり、いまの世界に参加することだと改めて感じます。若いころには興味が持てなかった内容も、いままでの経験と知識で「おもしろい」と思えるようなりました。
わたしが学生だった当時は存在していなかった分野は「いま必要なこと」として興味が持てます。
自分のために。60代だからこその学びがある
テストや進学や就職関係なく「学ぶ」というのは、もしかしたら人生ではじめてかもしれません。いままでは「何かのために学ぶ」がほとんどでしたが、いまは「自分のために学ぶ」になりました。
昨春、わたしは60代になりました。60代から、60代だからこその「学び」。「歳を重ねてからの学校はたのしい」。いま、そう感じます。
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この記事の
プレミアムメンバー
広瀬裕子
執筆のかたわら、50歳から空間設計の仕事をはじめ、現在は設計事務所の共同代表としてホテルや店舗、レストランなどのディレクション、フードアドバイス等にも携わる。著書に『60歳からあたらしい私』(扶桑社)など多数。
Instagram:@yukohirose19