【松永加奈のフランス便り17】お菓子の本場・フランスで愛される『とらや パリ店』が40周年!

とらや パリ

はじまりは室町時代からという古い歴史があり、日本を代表する和菓子店として多くの人に愛される『とらや』。その『とらや』がパリに支店を出したのはいまから40年前。上質を愛するパリの人々に人気のお店は、〈クウネル・サロン〉プレミアムメンバーの松永加奈さんにとっても、とっておきの機会に足を運ぶ大好きなお店だそうです。ロックダウンに入る前のレポートをお届けします。

ハイブランドのショップが並ぶパリのサントノレ通りを曲がると、おなじみの暖簾が下がる老舗和菓子店「とらや パリ店」があります。

1980年にオープンした同店は、今年40周年。チョコレートやケーキといったスイーツが溢れるパリで「伝統的な和菓子」を提供し続けています。また「ちょっとフレンチテイストな和菓子」がいただけるのも、パリ店の魅力。併設するサロン・ド・テ(喫茶)は、すっきりとした和モダンの設えで、パリ市内に多くある「日本風」とは一線を画した存在感です。丁寧な接客も、伝統ある美しい包装紙のデザインも、日本人としてちょっと誇らしい気持ちになります。

定番の羊羹や生菓子だけでなく、和食メニューが充実しているパリ店。先日、お茶を飲もうと訪れると、店内はランチを楽しむフランスマダムでいっぱい!茶わん蒸しをすくい、おこわを食べ、お煎茶を飲みながら楽しくおしゃべりする様子を見て、お店も和の味も、パリの街にすっかり馴染んでいることを実感しました。

いよいよ本格的な寒さが増して来たパリ。あつあつのショコラショーも楽しみですが、ほっとするお汁粉も恋しい季節。年が明けると登場する、あんこたっぷりの「ガレット・デ・ロワ」も待ち遠しい!パリの真ん中で、フランス人も日本人も老舗が作り出す多彩な「和」を味わいながら、遠い日本へ思いを馳せているのです。

とらや パリ
この日私がいただいたのは、パリ店オリジナルの「羊羹AUショコラ」。カカオと小豆の風味、濃厚な甘さが口に広がり、お抹茶にぴったり。
とらや パリ
サロン・ド・テの中央にある大きなテーブルは、あずき色とつややかな寒天をイメージした、オリジナルの「YOKAN TABLE」。
とらや パリ
奥のカウンター席から見た店内の様子。最近は、連日予約でいっぱいだそう。マダムだけでなく、ビジネスランチ風のムッシュの姿も。
とらや パリ
おはぎはお彼岸の限定商品。パリに居ながら、老舗の味で日本の四季を感じることができるのは「贅沢なことだなあ」と思いながらぱくり。
とらや パリ
どらやきや最中だけでなく、お抹茶や茶筅の販売も。近年「MATCHA」はフランスでブームです。
とらや パリ
「とらやパリ店40周年記念」で登場した、ピエール・エルメとのコラボ「イスパハン羊羹」。フワンボワーズ香る羊羹は、日本でも話題になっていましたね。
とらや パリ
コラボ商品が販売された週末には、店頭に行列が。こういう様子を見ると、私は何もしていないのに、日本人として誇らしい気持ちになるのです。
パリ とらや
定期的に入れ替わる季節の和菓子。繊細な美しさに職人芸が光る和菓子に、伝統と芸術を愛するフランス人も注目。
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