【脇もとこさんのやさしいキッチン/後編】こんなの探してた!サステナブルなキッチンツールご紹介。

参鶏湯

毎日使うキッチンだから、使いやすさやデザインを重視したい。しかしそれだけではなく、地球にやさしい配慮や道具を選んでいるのが、脇もとこさんのキッチンです。プラスチックフリーの意識が高まる中、お家でできるエコな工夫や、使いやすく、思いやりのあるキッチン道具達を教えていただきました。

娘からのリクエストで極めた参鶏湯

脇さんは中医学をベースとした食品の開発や食のワークショップも行っています。参鶏湯は長年研究を重ねて極め、オリジナルのスパイスセットも開発。大きな瓶に酵素シロップを作ったり、家族のために野菜や果物を丸ごと絞ってコールドプレスジュースを作ったり、薬膳料理のスパイスの調合や、ビネガーシロップを作ったり。

「知人の家で初めて口にした参鶏湯に感動した娘から『ママ、作って』とリクエストされ、何度も作り、どうせならと美味しさを追求。手軽に作れるスパイスまで開発しました」

漢方薬局とともに開発した本格薬膳参鶏湯スパイスセット。左から、切り身鶏肉用のBLEND No.2、丸鶏用のNo.1、血の巡りをよくする〝当帰〟が加わったNo.2plus。

滋養強壮に優れた参鶏湯は韓国の伝統料理。丸鶏に加え、高麗人参、生姜、松の実、ニンニク、ナツメ、クコの実などのスパイスが入る。身体が芯から温まり、病後にも最適。

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すべてはこのキッチンから生まれています。「今はフィトセラピー(植物療法)の勉強中。ハーブの効能を勉強していると、中医学と通じることもたくさんあり、とても面白いんです。いずれ西洋のハーブ、東洋の生薬の両方を扱えるようになれたらと思って」

環境に配慮し、プラスチックや余分なゴミを出さない工夫を

そんな脇さんがここ数年、キッチンで使うものを少しずつ変えています。「世の中がプラスチックフリーへと移行し始め、私も長く使えるものを選んだり、余分なゴミを出さない工夫をするようになりました。無理はせず、日常の中でできることを少しずつです」

【繰り返し使えるみつろうラップ】 「プラスチックフリーとして始めたのが、ラップ代わりにみつろうラップを使うこと。何種類かサイズを揃え、食べかけの小鉢やお鍋の蓋がわりに。大きなサイズ2枚を使えば、半分に切ったキャベツも包めます」

【電子レンジは使わず、蒸篭で温める。】 取っ手が取れてしまった柳宗理の鍋に、合羽橋で購入した蒸篭(21㎝)を重ねて使う。「冷やごはんを温めたり、野菜を蒸したり、蒸篭は毎日キッチンで活躍。素材の栄養価が高いまま食べられるし、とにかく美味しい!」

【食器や布巾も洗える石鹸】 ミスターQの石鹸。「吸盤付きでシンクの内側に貼り付けて使えるのが便利。汚れが落ちにくいものを洗うとき、びわこふきんやへちまたわしでこすり取って洗うんですが、手荒れも少なく、環境にもやさしいのです。

【健康を守るコールドプレスジュース】 HUROM(ヒューロム)のスロージューサー。「酵素シロップやドリンクを作っている流れでこのジューサーと出合い、今や家族の健康に欠かせないコールドプレスジュース。これは3台目。フルーツや野菜、高麗人参も使います」

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リサイクルするとはいえ、日々増える空のペットボトルはストレスに。「空いたボトルを置いておくのも、またそれを捨てに行くのもストレス。だから浄水器もソーダマシンもすぐに欲しいと思いましたが、機能性とデザイン性を兼ね備えたものをじっくり探しました。

ガラスの浄水器は周りの人にも勧めている優れもの。ソーダマシンは友だちの家で見て、さっそく購入したんですが、コッパーカラーでスタイリッシュなのが気に入っています」

また水を汚さない配慮から、毎日の食器洗いにも工夫を加えました。「100%液体洗剤を使わないわけではありませんが、なるべく洗剤いらずで洗える布巾やたわしを選んでいます。洗剤を大量に流さないだけでも、環境にやさしいかなと思います」

【布巾やスポンジを見直しました】左から、鍋などを洗うときに使うへちまたわし、土に還る繊維素材のスピカココのスポンジ、ガラ紡糸が油や汚れを取り込み、洗剤なしで洗えるびわこふきん、同じく洗剤いらずで洗えるeleven 2ndの毛糸スポンジ

【水道水をおいしくする浄水器】クリンスイのガラス浄水器。「仕事のクライアントであるクリンスイからCLEANSUI KNOWS JAPANESE CRAFTSというシリーズが発売され、とても気に入り、この浄水器を使ったワークショップを企画しました」

【炭酸水も作り、ペットボトルゼロへ】「炭酸水のプラスチック容器を捨てるのがストレスで、ソーダマシンを探していたところ、ソーダストリームのガスシリンダーが使えるスウェーデン製aarkeのマシンを発見。カッパー色とデザインが好きです」

【生ごみはコンポストで堆肥に】LFCコンポスト。「野菜くずはこのバッグ型のコンポストに入れてテラスにぶら下げ、堆肥を作っています。春や秋はテラスにハーブなどを並べ、良質なコンポストができるので、よく育ちます。匂いもせず、快適に使えます」

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さらに生ゴミを集めて、コンポストに投入し、堆肥を作っています。「始める前は匂いなどが心配でしたが、真夏でもほとんど臭わず、1日1度スコップで混ぜるだけ。堆肥でハーブが育ち、それを料理に使っています」地球にやさしく、何時間いても心地よいキッチン。脇さんの思いやりで少しずつ変化し、理想に近づいています。

●ライフスタイルに関する記事、他にもいろいろ。
◎【Parisインテリア探訪.1】心豊かに第二の人生、「DORETTE」デザイナー・カトリーヌさんの新しい生活。
◎【山根佐枝さんの葉山ライフ/前編】自分が好きなことだけをしようと、50歳を過ぎた頃に決めた選択基準。
◎【コウケンテツさんの台所道具①】料理をより一層楽しく、引き立てる、ヴィンテージや工芸品。

『ku:nel』2021年5月号掲載

写真 目黒智子 / 取材・文 今井 恵

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