
毎日どこかにマルシェが立ち、エリアによって表情が変わるパリの街。文化的な香りがする地区、移民が多いエキゾチックな地区、下町情緒溢れる地区……。それぞれが違う顔を持つパリの街を、毎日お散歩しているというアニエル・ルコントさんに、行きつけの場所を案内していただきました。

アニエル・ルコント
大学を卒業後、シネマのアタッシェ・ド・プレスとして活躍。仏を始め各国のシネマフェスティバルなどを担当し、現在は引退。夫は映画監督のパトリス・ルコント。
アニエス・ルコントさんは仕事をリタイアした今、寒い季節もお天気が悪い日も、毎日5kmほどの街歩きを楽しんでいます。
「日頃運動をしていないので、健康のためもありますが、家にこもっていては気づけない空気感や、街の雰囲気を知ることができてとても楽しいんです」
今回は、そんなアニエスさんのお気に入りの店、そしてルコント家御用達のアドレスを紹介してもらいました。
■ Cinéma

「ここは老舗映画館。インディペンデントな作品を平日にふらりと」

■ Jardin

「一番好きな季節は秋。10月の花のしつらえがとても素晴らしいんです」
■ Optique

「メガネは顔をやさしく見せてくれるので必需品。ここはすべてがプロフェッショナル」

「何もかもが揃う大型店より、人とコミュニケーションをとりながら買い物ができる店に惹かれます。そしてオーナーのこだわりが見え、店が持つ背景や世界観を感じる店が好きです」
■ Antiquités

「ヨーロッパ各地の20世紀のヴィンテージを扱う店。 希少性のある品やコンディションの良さに定評が」


人の話し声や車のクラクションなど、 すべてをひっくるめてパリの音が好きとアニエス・ルコントさん。日々新しい発見がある街歩きは、これからも続きます。
写真/篠あゆみ コーディネート/鈴木ひろこ 構成・文/今井恵 再編集/久保田千晴