静岡・沼津で暮らしの道具の店「hal(ハル)」を営む後藤由紀子さん。50代ならではの装い、台所の工夫、人付き合いのコツなど、暮らしにまつわるさまざまなことを紹介した著書を多数出版しています。日々の生活から生まれるアイデアや気づきは素直で等身大。多くのファンの心をつかんでいます。そんな後藤さんの暮らしのエッセイをお届けします。
年明けすぐに決めた目標は、
長年の悩みだった「不眠」に
きちんと向き合うこと。
「あー。ゆうべはよく寝たなぁ」
久しぶりにそう思えた朝でした。
この冬、いざ寝ようとすると考えごとをしてしまってなかなか寝付けず、身体も冷えているからか夜中に何度も目が覚めることが多い日々でした。
もともと朝が弱いのですが、寝不足なこともあり、寝起きすぐでも疲れていて、一日中、気だるさが残るということが続いていたのです。
不眠については何年も悩み続けてきました。
睡眠に関する本を読んだり、講座を受けたり、枕を変えたりと、自分なりに試行錯誤して、なんとかやり過ごしていたのですが、ふと「運動不足が理由なのでは?」という結論に。
とっくにその理由は考えられたはずなのに、いま頃になって自分の中でしっくりきたのがこの年明けのことでした。
「活動量が足りないから
眠れないのかも」。
答えは意外なほど簡単でした。
元来、じっとしているのが大好きで普段も車通勤で仕事中も椅子に座りっぱなし。
家でも、のどが渇いてもなかなか動かず、夫が立つのを見計らって「ちょっとお水持ってきて」と頼む始末です。
加えて、食べることは大好きなので、案の定正月太りもしましたし、年齢的にも新陳代謝が落ちて負のループ。
身体に筋肉がなくて贅肉だらけで、 このままいくと将来が心配……。それではいかん、何か運動を!といよいよ決意を決めました。
とはいっても、いきなり激しい運動をするとひざや腰に悪影響が出そうなレベルなので、まずは歩くことからスタート。
筋肉をつけるためには2、3日に1回運動し、休息日を作るとよいと知り、手始めに3日に一回を目標に近所を散歩することにしました。
少しずつ感じられる
変化がうれしくて。
達成感も得られました。
いつもは車で行く買い物を徒歩にしたり、目的地に行くまでに遠回りをしたり。まずは身体を動かす『ならし期間』として時間は1時間~1時間半を目標にスタート。
最初は帰りにバスに乗りたくなるくらい、ぐったりとくたびれてしまいましたが、続けるうちにだんだんと体力がついてきて歩幅も大きくなってきました。
また、はじめた当初は散歩に行くのが億劫だなと思うことが多かったのですが、下旬くらいからは歩くことが気持ち良いことに変わってきたのです。
階段を上がってもひざが笑わなくなり、体重も少し減りました(やった!何よりうれしい効果です)。
何より、徐々に夜中に目が覚める回数が減り、ここ数日は湯たんぽで温めたお布団に入ったらすーっと眠りにつき、なんと朝までぐっすり眠ることができたのです。これには自分でもびっくり。
体力がついたうえ、身体も軽く感じられ、夜はぐっすり寝られると一石三鳥!これはぜひ、今後も続けていきたいと思います。
一か月頑張った小さなご褒美に、大好きなおそばを食べに行くことに。
また食べることにつながってしまうのが私の悪い癖ですが(笑)、その分もてくてく歩いて消化すればよし!
3月の頭にも自分への小さなご褒美ができるよう、今月も頑張って歩きたいと思います。
後藤由紀子/ごとうゆきこ
静岡・沼津で器と雑貨の店「hal」を営む。飾らない人柄が感じられるエッセイや、着こなしも人気。近著に『毎日のこと、こう考えればだいじょうぶ。』(PHP研究所)。ママ向けオンラインコミュニティ「ママカレ」(小田急電鉄)で講師を務めるほか、YouTube「後藤由紀子と申します。」も好評。
http://hal2003.net
Instagram「@gotoyukikodesu」「@halnumazu」
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