自らの作品を生み出すクリエイティブな仕事をしている人。そんな人たちの家に興味津々です。 個性的なインテリアや暮らしの中でのこだわり、センスを感じさせるあしらいなど、 アーティストならではのオリジナリティあふれるご自宅を拝見しました。
中里花子/なかざとはなこ
陶芸家
佐賀県唐津市出身。16歳で単身渡米。大学卒業後、父・中里隆氏に師事。2007年に工房「monohanako」、2010年には米メイン州に「mono hanako West」を設立。
\自然が1番の癒し、パワーを与えてくれます/
朝は日の出とともに目覚め、ゆっくりコーヒーを飲んでから、遅くても8時には工房へ。
12時に昼食をとった後、 再び仕事。6時には切り上げて夕食。 両親の家で一緒に食べることもしばしば。そして9時か10時頃には就寝と、 なんとも規則正しい毎日です。
「根が体育会系なので、以前は休みなしでずっと仕事をしていました。でも、今はもうメンタルがついていかない。 だから仕事をしない時間をきっちりつくろうと。ソファでギターの練習をしたり、デッキでくつろいだりする時間はとても大切。サーフィンにもどっぷりはまっています」
「年を重ねるごとに、 自然がいちばんの癒しであり、活力の源であると実感しています。山があって海も近い。そんな恵まれた環境がありがたいなという思いは、年々強くなっていますね」
最初はとりあえず箱だけ、生活のスタイルや気分に合わせて自分たちでアレンジしながら空間を自在に変えていく。
そうした家づくりの発想は、自身の器づくりに通じるとも。
「私の器も、手に取った方それぞれに 自由に使ってもらいたい。柔軟性があって可能性が広がる器が、長くつきあえるものではないかと思います」
『クウネル』5月号掲載
写真/Prairie Stuart-Wolf、取材・文/河合映江