【中里花子さんの素敵な生活/前編】自然を存分に感じられる暮らしを実現

陶芸家の中里さんの素敵な生活

自らの作品を生み出すクリエイティブな仕事をしている人。そんな人たちの家に興味津々です。 個性的なインテリアや暮らしの中でのこだわり、センスを感じさせるあしらいなど、 アーティストならではのオリジナリティあふれるご自宅を拝見しました。


仕切りはつくらず、 空間をオープンに使う


陶芸家・中里花子さんの素敵な住まい

「自然が感じられる家で暮らしたかった」と言う陶芸家・中里花子さん。唐津市内から車で10分ほど。豊 かな緑が広がる山あいの地に、自宅と工房を構えて15年になります。

手作りの器たち。日常を彩り、生活に寄り添うモダンな器にファン多数。オンラインショップも展開中。http://ja.monohanako.com

「当時はアメリカに住んでいたのです が、セミリタイアした両親が病気をしたことで、近くにいたほうが安心できると思ったのがひとつ。それに、日本で活動するための制作の拠点として自分の工房を持ちたかった。いくつかの理由が重なって、両親の家がある敷地に家を建てることに決めました」

限られた予算で花子さんが優先したのは、まず工房でした。工房に広いスペースをとるために自宅は別棟に。広さも約60平米と工房の半分ほど。

リビングに鎮座する薪ストーブの周り
寒い季節は、リビングに鎮座する薪ストーブの周りが定位置。右側には食べることが好きなふたりらし く広めのダイニングスペースが。

「もともとロフト的な暮らしに憧れが あって。小さい家なので仕切りはつくらずオープンスペースにして、実際に生活してからあれこれ変えていけるような家がいいなと思いました」

暮らし始めて1年後、早速、変化が。

「コンパクトでいいけれど、私もパートナーのプレイリーも家で仕事をしているので逃げ場がない。というわけで、 デッキをつくることに。大工仕事が得意なプレイリーのお父さんがデッキづくりを買って出てくれました」

自宅から小道を下りて仕事場である工房へ。 波型トタンの外壁とは対照的に、内部は壁面から屋根裏まですべて木でつくられています。

家の半分近いスペースを誇る広々としたデッキで、天気がいい日は食事をしたり、ある夏など、あまりに暑いのでエアマットを敷いて夜寝たことも。

そんな「アウトドア的山小屋ライフ」も気に入っているそう。

『クウネル』5月号掲載

写真/Prairie Stuart-Wolf、取材・文/河合映江

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