70代アーティスト・片山優子さんのヨーロッパ・レンタカー旅。エアビー活用で暮らすように泊まる
民泊サービス『Airbnb(エアビー)』で一棟貸しの宿を選び、移動はレンタカー。70代のアーティスト・片山優子さんが友人とともに巡ったのは、イタリアからオランダまで6カ国を横断する12日間の旅です。自由度の高い車移動で叶えたヨーロッパ周遊をレポート!今回は、エアビーで探した宿と、レンタカー旅ならではの魅力についてお届けします。
民泊サービス「Airbnb(エアビー)」で一棟貸しの宿探し
定期的に恒例になっている、友人夫婦2組との5人旅。今回のスタート地点はイタリア・ミラノ。そこからスイス・バーゼル、ドイツを経由してフランス、ベルギー、最終地はオランダ・アムステルダムへ。
車で周遊できる動線を意識しながら、私たちが興味のある建築やアートを軸にルートを組み立てていきました。
事前予約が必要な美術館などは日本から押さえ、スケジュールが固まってきたところで決めたのが宿泊先。旅の前半5泊は、世界最大級の民泊サービス『Airbnb(エアビー)』を利用することに。
5人で一緒に過ごせる「一棟貸し」を中心に探しました。
イタリア・ミラノで泊まったエアビーのベッドルーム
キッチン付きで、ダイニングテーブルがあり、ドラム式洗濯機も完備。ベッドルームは最低2部屋、リビングにはソファベッドがある間取りが理想でした。
スイス・バーゼル泊まったエアビーのキッチン
エアビーは最初の登録が少し大変。身分証明書や顔写真、住所、趣味まで細かく登録します。でも、ここまできちんとしているからこそ、安心して利用できると感じました。
宿選びで欠かせないのが、口コミのチェックです。鍵の受け渡しはスムーズか、対応は丁寧か、トラブルがあったときにすぐオーナーと連絡が取れるか。ひとつのレビューだけで判断せず、複数の口コミを読み比べてから決めるようにしました。
貸す側と借りる側、どちらもマナーがあってこそ成り立つ仕組み。だからこそ、価値観が合う相手かどうかを見極めることが、とても大切だと思います。
最初の宿泊でちょっとドキドキしていた、イタリア・ミラノのエアビー。オーナーが出迎えてくださり、簡単な説明を直接聞くことができました。ベットルームも3室、トイレやシャワーも2箇所あり、とても過ごしやすかったです。
スイス・バーゼルのエアビーは、家族で住むようなアパートのような建物の2階。指定の場所に着くと、雨が降り、すでに日は暮れていました。集合住宅のような建物だったこともあり、少し不安を感じたのですが、その気持ちはすぐに消えます。
エレベーターで2階へ上がり、白い扉を開けると、そこにはとても家庭的な空気。テーブルの上にはワインとチョコレート、そしてバーゼルの地図が置かれていました。
オーナーは不在でも、おもてなしを感じる空間でした。
到着後、オーナーからいただいた赤ワインで乾杯!
フランス・ナンシーのエアビーは、宿のそばに車を停められ(18時から翌7時まで無料)、ひと安心。
大きな木の扉の向こうがどんな空間なのか、期待と少しの不安を抱えながら進むと、パティオの奥にある1階の部屋へ。扉を開けた瞬間、想像以上に広いリビングダイニングが広がっていました。
サウナも湯船もありました。1人が湯船を使うとお湯がなくなってしまったと言うハプニングが!でもみんな全然気にしなかったです。
実際にエアビーに泊まってみると、その街に暮らす人の日常が垣間見えるのも魅力。円安の今でも、ホテルに比べるとお値打ちに感じられる場面も多かったように思います。
イタリアからオランダまでレンタカーで横断
ミラノからスイスへ向かう朝にレンタカーをピックアップ。最終地アムステルダムまで、ここからは車移動です。
ミッション仕様のレンタカーはワンボックスがなく、荷物制限が発生!「ハードトランクは禁止」「途中で荷物を増やさない」「買い物は最終地点のアムステルダムで」というルールを設定しました。
制限があるからこそ、服は着回し前提。限られた中でスタイリングを考えるのも、意外と楽しかったです。
ハイウェイには休憩所が点在していて、トイレも整っているので、長距離移動でも特に困ることはありませんでした。
途中、ガソリンスタンドが電気自動車専用の場所に当たってしまい少し焦った場面もありましたが、3キロほど走るとすぐに通常のスタンドが見つかり、ひと安心。給油後に出てくる紙を、併設の休憩所内に持っていき、そこで支払いをする仕組みも新鮮な体験でした。
ガソリンスタンドでの一コマ
電車やバスを乗り継いで目的地に向かう旅も楽しいですが、その都度時間が読みにくくなることも。最初から車移動前提に予定を組んだ今回は、移動時間をある程度計算でき、気持ちにも余裕が生まれました。
交通手段を考えると諦めてしまいがちな場所にも、無理なく足を運べたのは、“レンタカー旅”ならではの良さだと感じます。
イタリアからスイスに入る際は、レンタカー会社で教えてもらった通行許可のシールを購入し、フロントガラスに貼付。そのおかげで国境越えは驚くほどスムーズでした。
スマートフォンを車に接続し、日本語ナビが使えたことには、アナログ派の私も感動。運転はすべて男性陣が担ってくれて、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
片山優子さんのヨーロッパ旅は、この後「イタリア・ミラノ編」、「スイス、フランス、ベルギー、オランダ編」へと続きます。どうぞお楽しみに!
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この記事の
プレミアムメンバー
片山優子
ボタンを用いて、想像を超えるコンテンポラリーアートジュエリーを制作するアーティスト。さまざまな年代と背景のボタンを用い、新たに愛と想いを吹き込むことで力強くも美しい作品を生み出す。CHANEL「ベストサヴォアフェール」にも選ばれた経歴を持ち、国内外でも注目を集めて幅広く活動している。
Instagram:@yuukokatayama