旅の初めに訪れたのは、今年3月にオープンした北海道日本ハムファイターズの新球場『ES CON FIELD HOKKAIDO』。実は野球観戦目当てでなくても、訪れたい魅力が満載なんです。筆者が訪れた日も試合のない日。にもかかわらず、子連れやカップルなどたくさんの人で賑わいを見せていました。

フィールドの周辺にはさまざまな遊具が並び、親子で楽しめる遊び場や、ドッグラン施設なども充実。周辺一帯のショッピングエリアやグルメエリア、隣接するプライベートヴィラなどを含め、全体が一つの村のような作りになっていて、観る・食べる・遊ぶ・泊まるなど、目的別にいろんな楽しみ方ができるところも魅力です。

その中でも世界初の試みがフィールドを一望できる球場内天然温泉とサウナ。なんと、サウナ室や浴槽から試合を見ることができるんです！（要水着着用）

もちろん観戦しながら見るのがおすすめですが、試合がない日でも利用可能。誰一人いない壮大なフィールドを前にととのうのも最高です。世界のどこでもできない球場での非日常なサウナ体験でした。

向かったのは洞爺湖。札幌と函館のほぼ中間地点にある場所です。北海道の道路はかなり幅が広いため走りやすく、道中も緑が美しい……！

洞爺湖を訪れた目的でもある『WE HOTEL TOYA』。隈研吾がデザインを監修し、洞爺湖の魅力を最大限引き出すように設計されたホテルです。木製のルーバーで覆われたエントランスを抜けると、大きなガラス窓を通して洞爺湖を臨むチェックインロビーが。一歩足を踏み入れた瞬間から、別世界に誘われたかのような非日常感を味わえます。

天井や壁面は柔らかなテキスタイルで覆われていて、チェックインの手続き中もついキョロキョロと当たりを見回してしまいました。

今回宿泊したのは「レイクビューキングルーム」。窓際のデイベットは高さが低くなっており、部屋のどこにいても洞爺湖を眺められる設計です。

スタイリッシュで木の温かみも感じるデザインと、独立した二つの洗面台、鍵や手荷物をさっと置けるカウンターなど、細部までとても使いやすかったです。

レストランやバーには、プリーツ加工が施された布で壁面が覆われており、洞窟のような落ち着いた雰囲気で食事やアルコールを楽しめます。外との明るさのコントラストも相まって、雄大な洞爺湖に何度も驚かされました。

最後に、洞爺湖〜ニセコエリアでドライブにおすすめのグルメをご紹介。

広大な草原の中にポツンと佇む『Boulangerie JIN』は、地元真狩村産など北海道産にこだわった小麦を使い焼き上げられた知る人ぞ知る絶品ベーカリー。

甘いバターの香りが詰まったクロワッサン生地はふにっと柔らかく、北海道の雄大な大地の空気と相まって心満たされること間違いなし。イートインスペースはありませんが、買ってすぐに車内で食べるのがおすすめ。とても繊細なので薄皮がちらちら舞うのは避けられませんが、車内を汚す価値ありです（！）

生地に包まれた空気もろとも残さず味わってほしい、記憶に残る一品でした。

もう一軒は、ニセコ東山の麓にあるこれまた小さなお店。フレームのような窓枠には、北海道の山々が美しく切り取られていて気持ちよく過ごせます。

ジビエの肉肉しさが食べごたえ抜群のエゾ鹿バーガーは、臭みがなく自家製のマヨネーズと赤ワインソースと相性抜群。パクパク夢中で食べてしまう美味しさです。

時間をかけて入れてくれるハンドドリップコーヒーは、水の綺麗な地域だからか、ガツンと濃いのに透きとおった味で、運転で疲れた体に沁みました！ニセコに訪れた際はぜひ立ち寄ってみてください。