料理上手な谷原章介さんが作るシンプル家中華「しっとりゆで鶏」と「春雨スープ」の作り方

俳優・情報番組のMCとしてマルチに活躍する谷原章介さんのもう一つの顔は、大家族の食卓を支える料理上手なお父さん。この春、初のレシピ本を出版した谷原さんが、「しっとりゆで鶏」と「春雨スープ」を披露してくれました。

PROFILE

谷原章介/たにはらしょうすけ

1972年生まれ、神奈川県出身。俳優としてドラマ、映画、舞台などに出演するほか情報番組のMCなども務める。また2013年から出演を続けている「きょうの料理」をはじめ、料理番組にも多数出演。

食材を無駄なく使って家族に栄養バランスの良い食事を

愛用の包丁で、リズミカルに野菜を刻む手さばきはプロ顔負け。ニラは根っこの部分をたたいて、根本から葉先まで、無駄なく全部使います。

「料理家の浜内千波先生から教わったのですが、野菜の皮や根の部分にこそ栄養が詰まっているので、捨ててしまうのはもったいない。とはいえ見た目が美しくない場合には、皮を剥くこともありますよ。そういう時は、皮を使ってあえものを作るとか、スープの出汁をとって、出汁がらは犬にあげるとか、できるだけ栄養素を無駄にせず、全部食べたいと思っています」

愛用の包丁は「かね惣」のもの。調理中も、「包丁は何を使ってる?」「どこの鍋がいいの?」と料理上手なスタッフと話に花を咲かせながら、「万能ねぎも今切っちゃおう」「そろそろ鶏に火が入ったかな?」と段取りもお見事!

今回の「家中華」でも、鶏のゆで汁はスープにアレンジし、無駄なくいただきます。「毎日の献立を考える時の優先事項は、食材を無駄なく使って、家族に栄養バランスの良い食事を楽しんでもらうこと。段取りはその次ですが、蒸し器でメイン料理を作るなら野菜も一緒に蒸して、待ち時間でソースを作って……と、効率よく作れると気持ちいいですね」

食材の組み合わせや料理の段取りを考えるのが楽しいという谷原さんですが、時には日々のごはん作りを負担に感じることもあるそう。「『作らなくちゃ』と思うと嫌になってしまうので、『番組で見た料理を再現してみよう』とか、自分なりにモチベーションを上げるようにしています」

余熱で火を入れて柔らかく仕上げる「しっとりゆで鶏」

谷原流おいしくするコツ:鶏むね肉は余熱で火を入れることで、しっとり柔らかく仕上がります

「しっとりゆで鶏」の作り方

◎材料(2人分)

鶏むね肉1枚、水700ml、ニラ1/4束、万能ねぎ2本、生姜2片、長ねぎの青い部分1本文、酒大さじ2

★しょうゆ大さじ2、豆板醤少々、酢大さじ2、砂糖小さじ2、ごま油大さじ2

◎作り方

1.ニラと万能ねぎは5ミリ幅に切る。生姜は半分をみじん切りに、残り半分は潰す。

2.小さめの鍋に水と酒を入れ、沸騰したら火を止め、潰した生姜、長ねぎの青い部分と共に鶏むね肉を入れる。蓋をしてそのまま15分ほどおく。

3.ボウルに★の材料とのニラと万能ねぎ、みじん切りの生姜を入れて混ぜる。

4.鶏むね肉を取り出して水気を拭き、カットする。器に盛り付け3をかける。

ゆで鶏のだしを活用してつくる「春雨スープ」

谷原流おいしくするコツ:ゆで鶏のスープを無駄なく活用。青梗菜の葉とねぎは火を通しすぎずに食感良く

「春雨スープ」の作り方

◎材料(2〜3人分)

青梗菜1株、しいたけ2〜3個、長ねぎ10cm、春雨50g、卵2個、塩小さじ1強、水溶き片栗粉適量、しょうゆ・ごま油少々、ゆで鶏のゆで汁600ml

◎作り方

1.春雨はぬるま湯に4~5分ほどつけて戻しておく。

2.青梗菜は根元を落として葉と茎に分け、茎の部分はそのままか、大きい場合は縦半分に切る。葉の部分は縦半分に切る(大きい場合は、長さも半分に切る)。しいたけは石づきを取り、縦に4等分にさく。長ねぎは白髪ねぎにして水に放つ。

3.春雨の水気を切り、ざく切りにする。

4.鍋に鶏のゆで汁を温め、青梗菜の茎の部分、しいたけを入れる。青梗菜の茎に火が通ったら、葉の部分と白髪ねぎを加えてひと混ぜする。塩で調味し、香り付け程度にしょうゆを加える。

5.水溶き片栗粉を加えてとろみをつけ、溶き卵を流し入れ、最後にごま油をひとまわしする。

『クウネル』2023年7月号掲載 写真/大森忠明、スタイリスト/澤田美幸、ヘア&メイク/川端富生、調理補助/しらいしやすこ、取材・文/吾妻枝里子

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『クウネル』No.121掲載

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