暮らしにまつわるセレクトショップを営む田丸豊子さん。75歳になる今も、買い付けから店頭での接客まで、快活に活躍中。そんな田丸さんが愛すべきご近所おやつのお話をお届けします
田丸豊子/たまるとよこ
「アステラス器物家」オーナー
仙台で作家ものの器やカゴなどを取り扱うセレクトショップ「器物 家」を23年間営んだ後、2008年に東京・荻窪へ。新しい形態として「アステラス器物家」を母娘で営む。 Instagram:@artstellasdouguya
●普段のおやつ●
『うさぎや』の〈どらやき〉
●差し上げ菓子●
『プチグレース』の〈雪月花〉
田丸さんのお店があるのは、JR中央線の荻窪駅。隣の阿佐ヶ谷駅にある老舗和菓子屋のどらやきは、 お店の常連さんや仲の良いご近所さんがよく手土産に持ってきてくれるとか。
「この街はご近所付き合いがとっても濃厚なんです。いつも誰かがどらやき を買ってきてくれたり、逆に私が買って差し上げたり。うさぎやの店主さんとも10年近くのお付き合いになります。ふわふわの生地にあんこがびっしり詰まっていて食感も良く、大好きな普段のおやつです」
同じくご近所さんのプチグレース。全3種類の焼き菓子のラインナップのうちのひとつである〈雪月花〉も田丸さんが愛すべき一品です。
「出合ったきっかけは、こちらも人からいただいたこと。近所にこんなおいしくて上品なお菓子があったなんて!と感動しました。口に入れたら溶けるようで、食感が絶妙。目から鱗のお菓子でした。日持ちするので差し上げやすく、ちょっとしたお礼にも相手に気を遣わせないので重宝しています」
『クウネル』2022年9月号掲載
写真/近藤沙菜 取材・文/阿部里歩