作家・料理家として多くのメディアで活躍中の樋口直哉さん。本誌での連載「簡単、おいしいの新事実 樋口直哉の考える料理」をもとに加筆した新刊『もっとおいしく作れたら』が好評です。
人気レシピの中から今の気候にふさわしいメニューを選び抜き、趣をかえてご紹介!
人気メニュー「トマトの冷製パスタ」そうめん版 発表!
そもそもパスタの歴史を塗り替えたとも言える目からウロコなメニュー、トマトの冷製パスタ。イタリアと日本のシェフたちのアイデアと経験から生まれたという面白いバックグラウンドをもっています。料理にまつわる豊かなストーリーは新刊『もっとおいしく作れたら』にてじっくり読んでみてください。
ちょっとしたおもてなしにもいいおしゃれ感も、この料理が愛されるポイント。そして樋口さんレシピだと何より失敗なくかんたんに作れます!
樋口さん、今回は「カッペリーニをそのままそうめんに置き換えるのもおすすめ」ということで、同じ味で、食感と味わいが季節にぴったりのそうめん料理として紹介して下さいます。
きっと多くの家庭に常備してあるそうめんですからよりアプローチは楽。
「そうめんには塩分が含まれているので、味がまとまりやすいのもメリット。ただ、カッペリーニより少しのびやすいのでゆで時間は気持ち短めに。手早く調理してください」とのことです。
【材料(2人分)】
トマト…2個(1個半はソースに。残りはトッピングに)
オリーブオイル … 大さじ1
塩 … 小さじ1/2
きゅうり…1/2本
黄色ピーマン…1/4個
カットスイカ … 100g
オリーブオイル … 大さじ1
ワインビネガー … 小さじ1
塩 … 小さじ 1/4
そうめん … 2束
【作り方】
1)トマトは皮ごとおろし金でおろし(*動画1)オリーブオイルと塩を加える。冷蔵庫で冷やしておく。
2)きゅうり、黄色ピーマン、スイカ、①の残りのトマトは7、8mm角に切り、オリーブオイル、ワインビネガー、塩であえてトッピングとする。
3)鍋に湯を沸かし、そうめんをゆでる。袋に書いてある時間より30秒早めに、ザルにあけて冷水にとり、水気を切る。
4)1のソースでそうめんを和え(*動画2)、器に盛りつける。2のトッピングをのせてできあがり。
*動画1
トマトをすりおろしてソースに
野菜とフルーツのトッピングもポイント
トッピングは、キュウリに黄色ピーマンにトマト、さらに樋口さんらしいのがスイカを入れるアイデア。「冷製麺にはフルーツの甘味が合います。桃やメロン、さくらんぼやプラムでもおいしい」。なんて、可愛い料理! 材料を刻んでオリーブオイルと塩で和えるだけなのもうれしい。
「そうめんは水分を吸いやすいので、作り置きしない方がいいですね。また麺自体が塩分を含むので塩分を抑えめにしてもいいです」
すりおろしのトマトソースに麺を投入してからめ、器に盛りソースをかけトッピングを・・・というプロセスも披露してくださいます。
*動画2
ソースと麺をなじませ盛りつける
つるりつるり、食欲増進もやむなし。
トマトとオリーブオイルの組み合わせがフレッシュなうまみのようになって、いくらでも食べられそうな、おいしい麺ができあがり。
この夏をしのぐヘルシーな料理ベストワンに即、名乗りをあげる一品!
\おいしいストーリーとレシピは新書でどうぞ/
『もっとおいしく作れたら』
マガジンハウス新書 樋口直哉 著/料理
「トマトの冷製パスタ」ほか題材となる料理、素材は数十を超え……。
料理へのリスペクトを新たにしたうえで、とにかくおいしそうで作りたくなる!樋口さんの料理とエッセイ。本誌の連載をもとに書き下ろしもいっぱい、手に取りやすい新書で登場しています。
撮影/伊藤徹也、取材・文/原千香子