お寺の住職の妻として務めつつ、広告やフリーペーパー制作などを行ってきた重信幸子さん。仕事もプライベートも順風満帆だった頃、突然の病に倒れます。しかし、そんな経験の中でも、思わぬ“収穫”があったと、明るく語ります。
地元・香川県で自ら事業をおこし、広告やフリーペーパーの制作など、これまで精力的に働き続けてきた重信幸子さん。しかし、そんな重信さんを病が襲ったのは、今から一年半ほど前の2018年のこと。
診断は「白血病」。つらい抗がん剤治療の結果、髪の毛が全部無くなってしまったそうです。
それでもおしゃれが大好きでポジティブな重信さんが、まず試したのは、ニット帽。たくさん集め、とっかえひっかえ洋服に合わせてみました。
「でも、ニット帽だとどうしてもカジュアルなファッションになってしまうんです。いつもカジュアルなスタイルではつまらないでしょう」
そんな矢先、嬉しい報せが届きます。お嬢様が結婚することになったのです。
「娘の結婚式用に、人生で初めてウィッグを手に入れたんです。購入したのは高松市内の百貨店。これが意外と評判が良くてね。地毛が白髪交じりのシルバーヘアグレーだったのですが、それに近いものという感覚で選んだのが、たまたまいま流行りの『ミディアムカラー』だったんです」
そして、迎えた結婚式当日。参列者の方からは、どこで買い求めたのか聞かれたり、行きつけの美容院を聞かれたりと、大評判だったそう。
スーツとウィッグを、自然なトーンで揃えた重信さんのスタイルは、まるで外国のマダムのようでもあり、本当によくお似合いです。
「おしゃれの幅がちょっぴり広がったのは、病気のおかげかもしれませんね!元気になった今でも、ウィッグと地毛の両方を楽しんでいます」