無難な色選びや流行りに乗っかったファッションもいいけれど、たまには自由に好きなコーディネートを楽しんでみませんか?ネオンカラーにフリル柄など、ちょっと刺激的なアイテムをかっこよく着こなすマチュア世代の女性たちに、自分らしいスタイルを引き出すコツを伺いました。
森 祐子さん
(編集者、PR)
出版社での編集、ファッションブランド のPRを経てフリー に。執筆やスタイリング、企画を通じて、さまざまなブランドや物事のコミュニケーションを行う。
作り手の思いが凝縮した、こだわりの服に魅かれます。
仕事柄、さまざまな日本人デザイナーの洋服に触れる機会の多い森祐子さんは、有名無名を問わず、デザイナーの思いやこだわりが感じられる洋服に魅かれると言います。この日のワンピースは、古着からまったく新しい洋服をクリエイトする、お気に入りブランド〈Toss!〉のもの。
「シックな花柄の生地や、歩くたびに揺れる裾のあしらいが素敵でひとめぼれしました」と森祐子さん。着古してクタッといい風合いになった〈ミナ ペルホネン〉のシルクのニットカーディガンを合わせて、 森祐子さん曰く、〝気取りのないおばあちゃんみたいな〟雰囲気たっぷりのスタイルに。
三上津香沙さん
(〈w&fw〉ディレクター、スタイリスト)
スタイリストとして活躍しながら、デザイン性と素材にこだわった冷え取りソックスブランド〈w&fw〉のディレクターを務める。http://www.wandfw.com/
自分も周りも元気になれる、ビビット色をポイントに。
自分には無彩色が似合うと思っていたのですが、50代半ばの時に鮮やかな黄色いニットを着てでかけたら、いろんな人にほめられたんです」。明るい色を着ることで自分も元気になるし、場も明るくなった気がして、そこから色を取り入れるようになったという三上津香沙さん。
この春着たいのは蛍光色。ただし、「がんばりすぎて見えないよう、あくまでポイント的に取り入れます」。この日のように、主張のある色を着る時はデニムに合わせて、抜け感を出すのがコツなのだそう。難易度の高い蛍光オレンジと紫をこなれ感のあるスタイルに仕上げるテクニックはさすがです。
岩瀬惠理さん
〈popupdress〉 デザイナー
〈イッセイ ミヤケ〉などを経て、〈popup dress〉のデザイナーに。19年には「PALETTE」シリーズがグッドデザイン賞を受賞。https://popupdress.com/
マニッシュな服にブーケのように華やぐアクセントを。
172cmの長身に、パリで購入したばかりというリネンのシャツコートが映えるモノトーンコーディネート。普段のワードローブはメンズライクなものが多く、色も黒、白、ネイビーなどが中心という岩瀬惠理さん。
コートの中は、自身がデザインする〈popup dress〉でドレスアップ。写真のようにベスト風に着たり、首に巻いたり、いろんな表情が楽しめ、シルクのフリルが装いにオーラを添えています。「ブーケやリップで自分を飾る感覚で、ちょっと華やかにしたいときに重宝しています」。
さらに足元のワークブーツやユニークな丸メガネで程よくハズすのが岩瀬惠理さん流。
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写真/和田直美(森祐子さん、三上津香沙さん)、目黒智子(岩瀬惠理さん) 取材・文/新田幸子 再編集/久保田千晴