甘糟りり子さん著。女性の「産む・産まない」にまつわるストーリーに考えさせられます。

甘糟りり子さん 産む産まない

産むのか、産まないのか、それとも産めないのか……。女性たちが、必ずといっていいほど直面する問題をていねいにすくいとり、綴った物語。あなたはどの女性に共感しますか?

2019年には出生率がいよいよ90万人を下回ったというニュースがあり、少子化現象も「待ったなし」の状況に突入していますね。「出産」をテーマにした甘糟りり子さんの著書『産む、産まない、産めない』、『産まなくても、産めなくても』の二部作を、ぜひ多くの方に読んでいただきたいと思い、ご紹介します。妊娠(不妊も)、出産を巡る女性たちの心の葛藤や、人生の選択について綴った8+7つの物語です。

「家族をテーマにした話を書いてみたいと思ったときに、当時、私の周りにいる同世代の女性たちが、ちょうど仕事のステップアップの時期で、「キャリア」と「産む・産まない」という選択肢の前で葛藤しているのを見ていました。彼女たちがそうならざるを得ない世の中ってどうなんだろうと思って」

 さまざまな立場の女性がいて、それぞれに人生の物語がある。どの悩みや選択にも優しく寄り添う内容に、読後、背中を押される女性も多いはず。

「自分の本は、いろいろな方に自由に読んでいただければいいと常々思っていますが、この本に関してだけは思うことがあって……。女性はもちろん、男性にこそ読んでほしいです」

 女性たちがある時期必ず直面する「産む・産まない」について、男性にもっと当事者意識をもってほしいし、そうしていかないと前には進めないと、甘糟さんは考えているのです。

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甘糟りり子

1964年生まれ。幼少より草花に囲まれた鎌倉の家に暮らす。『産まなくても、産めなくても』、『産む、産まない、産めない』(ともに講談社文庫)など、出産にまつわる物語が多くの女性の支持を得ている。『鎌倉の家』(河出書房新社)や『鎌倉だから、おいしい。』(集英社)などでは、鎌倉での暮らしの魅力と愛情を綴っている。その他著書として『バブル、盆に返らず』(光文社)も。
Instagram:@ririkong

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