フランスの美しい街並みの名脇役たる、フランス車の魅力とは?洗練されたデザインや味わい深い乗り心地がたまらない
フランスの街並みの名脇役が、この国で生まれたクルマたち。日本車では得られないデザインや乗り心地が支持されてきました。代表的な3つのブランドの魅力を紹介しましょう。
かわいいフランス車の代名詞的存在の〈シトロエン2CV〉
フランス車は独創的かつ合理的。1948年から40年以上作られた〈シトロエン2CV〉は、そんなエッセンスを凝縮したベーシックカー。シックな2トーンの〈チャールストン〉は1980年登場。当初は限定車だったが、購入希望者が殺到し継続生産された。フランスやイタリアの美しい車を得意とする販売店『アウトレーヴ』の女性スタッフの愛車。
フランス車3つのブランド
シトロエン/CITROËN
創始者アンドレ・シトロエンが、歯車づくりから始めた『シトロエン』。会社のダブルシェブロンのエンブレムはこれが由来。自動車づくりは1919年からで、前輪駆動の量産車や油圧サスペンションをいち早く手がけるなど、独創的な車づくりが特徴とされています。現在はステランティスの一員ですが、個性的なデザインや快適な乗り心地は健在です。
かつての『シトロエン』の象徴がオイルとガスを用いたハイドロニューマチック・サスペンション。〈DS〉はこの足回りに空力的なボディを組み合わせた。一方のBXは手頃な価格で日本でも人気を博した。2CVは右ページを参照。
左上・DS23 バラス 7,480円(1/43サイズ)、右上・BX16 TRS 1983 2万2,000円(1/18サイズ)、下・2CV Club 1982 1万3,750円(1/18サイズ)以上すべて国際貿易
プジョー/PEUGEOT
『プジョー』創業の地はフランス東部で、傘やペッパーミルなどの金属製品づくりからスタート。その頃からライオンのエンブレムを使っていました。1889年に自動車に進出すると、1930年代には3桁数字で車格や世代を示す、現在と同じ車名を早くも採用。モータースポーツ経験を生かした「GTi」に象徴されるスポーティな走りも持ち味です。
ルノー/RENAULT
機械好きの青年ルイ・ルノーが1898年のクリスマスパーティーで、自分でつくったクルマを友人に見せたところ注文殺到。これがメーカーに発展したのです。しかしルイは第2次世界大戦中にドイツに協力したことで投獄され死去。戦後の『ルノー』はしばらく国営企業でした。レースにも熱心で、F1では初めてターボエンジンを持ち込んだメーカーに。
戦後1960年代まではリアエンジン車が主力で、〈ドーフィン〉はその1台。その後は前輪駆動に転換。キュートな姿の〈サンク(5)〉には、GTターボなどの高性能版もあった。カングーは貨客両用車だった〈キャトル(4)〉の進化形。
左上・カングー 1.4 RT 1998 2万1,450円(1/18サイズ)、右上・ドーフィン 1958 1万4,850円(1/18サイズ)、下・シュペールサンク GT ターボ 1989 1万4,850円(1/18サイズ)以上すべてキッドボックス
※写真のミニカーはルノーカングーはオットー社製で、それ以外はノレブ社製です。
『クウネル』2025年1月号掲載 写真/尾嶝 太、取材・文/森口将之、編集/鈴木麻子
SHARE
『クウネル』NO.136掲載
なにしろ「フランスびいき♡」なもので
- 発売日 : 2025年11月19日
- 価格 : 1,080円 (税込)