南伊豆の山の上でのひとり暮らし。フランス人がサマーハウスとして造った家を自分らしく整えて

スタイルは違えど、自由さ、自分らしさが煌めく!大人ならではのひとり暮らしは楽しくて深遠です。
前記事 「40歳でシングルだったら家を持とう」の思いを実現!南伊豆の山を買い、切り拓くところから開始 からの続きです。
自分自身と改めて向き合う、大自然の中のひとり暮らし。
2023年の9月に都内の家を引き払い完全移住。現在も新居の建築計画を進めつつ、家と山に少しずつ手を加えながら、居心地のよい空間に整えています。

木の温もりあふれる空間に、個性的なヴィンテージ家具やグリーンのディスプレイが心地よい一体感を醸し出すリビング。調理中に海が見えるカウンターキッチンには調理道具やスパイスなどがずらりと並ぶ。階段下のスペースは収納棚になっており日用品をディスプレイ。

「窓が大きくて半露天風呂感覚のお風呂は好きな空間です」。リーフモチーフの柄タイルも素敵。
前所有者のフランス人がサマーハウスとして造った家は、木やタイルが多用されており、どこか懐かしい雰囲気。

茶室のような意匠を凝らした2階の廊下。
「東京の家で愛用していたヴィンテージ家具やデザイン家具はこの家に馴染まないかと思っていたのですが、私も含め、やっとしっくり落ち着いてきました」
日の出と共に起き、天気の良い日は海に入る。インスピレーションが沸いたらデザインワークに取り掛かり、仕事のエンジンがかからない日は家や山の整備に明けくれる。本来は保守的で仕事のルーティーンを崩すことが怖かったという山田さんですが、今は大自然の中、気の向くままに自由を謳歌しています。

自らショベルカーを操縦して切り拓いた道。「木で鬱蒼と覆われていたのですが、頑張って切り拓いたらその先に海が見えました」。
「山でのひとり暮らしは虫や野生動物に驚かされることもありますが、ここでは私が新参者。たいていのことはなんとかなるでしょ。と柔軟に考えて、自分のための遊び場作りを楽しんでいます」

玄関にも流木やグリーンをディスプレイし大自然とつながりを感じる空間に。
山田みどりさん自宅の間取り図。

前の所有者がサマーハウスとして作った築15年ほど、約85平米の2LDK。子供部屋として使われていた2階奥の2部屋をつなげてクローゼットに。アトリエは寝室と兼用。
PROFILE
『クウネル』2025年5月号掲載 写真/玉井俊行、取材・文/吾妻枝里子、間取りイラスト/丹下京子
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『クウネル』NO.132掲載
住まいを整えて、人生をリセットする
- 発売日 : 2025年3月19日
- 価格 : 1000 (税込)