【住まいと暮らしvol.53】アートと自然に囲まれ、自分時間を大切にする暮らしー切手デザイナー吉川亜有美さん
部屋やごはん、お気に入りの道具たちを本人撮影の写真で見せていただき、バトンを繋いでいくリレー連載。前回の顧彬彬さんのバトンを受けてご登場いただくのは、切手デザイナーの吉川亜有美さんです。
吉川さんの暮らしのルール
1)静岡の美味しい野菜や魚をたくさん食べる
2)家族それぞれの趣味を大切にする
3)明日の自分のために、先取り家事をこなす
日本郵便で切手デザイナーとして働いている吉川さん。
「切手って本当はデザインがなくても十分機能するんです。でも、そこにデザインを加える事でもたらされるものが、すごく素敵だなと思って仕事をしています。コンセプト作成から取材、イラスト作画を一貫して1人のデザイナーで担当するので、責任はありますが、自分のやりたい事を素直に表現できます。
この仕事に就く前は切手という単一商品を手がけていくことに飽きるのではないかと思っていたのですが、切手を通して知るテーマや知り合う専門家の方々からの学びが多く、全然飽きないです」
そんな吉川さんは、コロナ禍を機に、東京の都心から静岡に移住したそう。
「静岡では自然のリズムと一緒に生活ができると感じます。季節ごとの移ろいが気候だけではなく、生活のさまざまな部分で感じられます。場所なのか、年齢によるものか分からないですが、自分の趣味趣向がどんどんプリミティブな方向に変化している気がします」
アーティストの友人も多いという吉川さん。ご自宅には、作品があちこちに飾ってあります。
「立体作品や民藝も好きで、装飾がどんどん増えてしまいますが、意図して作り上げた雰囲気よりも、
profile
吉川 亜有美/よしかわ あゆみ
神奈川県鎌倉市出身。パッケージデザイナー、フリーランス期間を経て、2017年8月より日本郵便で切手デザイナーとして働く。2021年コロナ禍をきっかけに、東京の都心から夫の故郷である静岡へ移住。海と山に囲まれた小さな街で、富士山を眺めながら切手のアイデアを考えたり、趣味の料理や手芸に励む。子育てと家事、仕事に追われる1児の母。
吉川さんがバトンを渡すのは、日々の道具を取り扱うギャラリー「日ト(ひと)」を営む藤本香奈さん。「藤本さんは大学の先輩。自然豊かな山口県の古民家で、素敵な暮らしをされています。