花粉症予防に大切なのは“腸活”!最新の研究で分かった腸内の「短鎖脂肪酸」とは?
健康や美肌、ダイエットを意識する上で注目されているのが「腸活」。生活習慣などを見直し、腸内環境のバランスを整えることが大切とされています。そこで、最新の腸活研究でわかった花粉症対策について、ご紹介しましょう。
今年のスギ花粉飛散は2月上旬から!
なんだか近頃、目がかゆい。もしや花粉がもう飛んでいる?アレルギー症状が強く出る方は、そろそろ体の変化を感じていることでしょう。⽇本気象協会によれば、今年のスギ花粉の本格的な飛散開始は2⽉上旬と予測されています。
花粉が飛び始めると、目のかゆみ、鼻水、くしゃみと様々なアレルギー反応が出ますね。肌や髪の毛にもダメージを及ぼすなど、本当に厄介なものです。国内の花粉症の有病率は全体で42.5%、スギ花粉症で38.8%にも及び、約2⼈に1⼈が花粉症を発症しており、国⺠病と呼べるまでに発展しています。
アレルギーは一度発症すると根治は難しく、どのくらい症状を緩和できるかに努めるわけです。みなさんも様々な療法や暮らしの工夫をしていることと思いますが、かねてより花粉症の予防として腸内環境を整えることが効果的との研究があります。
そこで、今回はなぜ花粉症予防に「腸活」がおすすめなのか。最新の腸内環境の研究とともにご紹介します。
なぜ「腸活」は花粉症予防に関係するの?
実は、免疫細胞の半数以上は腸に集まるとされ、腸は”最大の免疫器官”といわれています。腸が持つ免疫機能は「腸管免疫」と呼ばれ、腸内細菌は腸内フローラを形成し腸管免疫の働きに影響を与えます。
腸内免疫は、⽣活習慣や加齢、服薬などを原因に、腸内にいる細菌のバランスが崩れると免疫⼒低下を引き起します。正常に免疫機能が働かなければ、ウイルスや病原体から十分に体を守ることができません。したがって、免疫機能の根幹を司る腸内の環境を整えることで、免疫系の安定につながります。
最新の研究でわかった代謝物質<短鎖脂肪酸>
最新の腸内環境研究で注目されているのが、代謝物質「短鎖脂肪酸」。これが、免疫システムの暴⾛を抑えることがわかりました。「短鎖脂肪酸」は、⼤腸内の腸内細菌が⾷物の中に含まれる腸内細菌の“エサ”を取り込み、代謝することによって産み出されます。この産出を促すためには、どのような食品を摂取するかがキーポイントになります。
例えば、有名な腸活菌としてビフィズス菌がありますが、半分以上がビフィズス菌を占める人もいれば、ほぼゼロという⼈も。したがって、ヨーグルトだけを摂取していても、腸活にあまり成果を感じない人がいるのもそのせいなのですね。
⼈の腸内にはおよそ1,000種類、数にして約40兆個の腸内細菌がいると言われ、その種類や割合は人によって全く異なることも最新の研究で判明しています。
また、「短鎖脂肪酸」を産み出すことが判明している細菌として、バクテロイデス、ルミノコッカス、プレボテラ、ビフィドバクテリウム、フィーカリバクテリウム、ブラウティアが⽇本⼈の腸内には多く棲んでいる傾向があることがわかっています。これらの菌のエサとなる成分を腸に届けることで、腸内細菌同士が代謝しあい、「短鎖脂肪酸」を効率よく増やすことができます。
以下が「短鎖脂肪酸」を産み出す、日本人に多い6種類の細菌です。
昨今は、薬局でも見かける検査キットですが、オンラインでもよりお手軽に腸内フローラを検査することができるようになりました。
まずは自分の体内を知り、自分にあった腸活から花粉症対策を始めてみてはいかがでしょうか。