番茶に山椒、ソースまで。京都生まれの料理家が愛用する「京都の食品」6選
食の宝庫・京都の食材をお取り寄せすれば、いつもの食卓がより華やかに。京都生まれの料理家・こてらみやさんが、「普段ごはんに欠かせない」と言う6つの京都の食品を紹介してくれました。
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PROFILE
こてらみや
京都・祇園生まれのフードコーディネーター・料理家。料理制作、スタイリングなど、食の総合的なコーディネーターとして活動。近著に『料理がたのしくなる料理』(アノニマ・スタジオ)がある。
『一保堂茶舗』の〈いり番茶〉
1717年創業と歴史は古く、全国的に知られる老舗『一保堂茶舗』。〈いり番茶〉は、茶葉を炒ってつくられる個性豊かなお茶。
「スモーキーな味が魅力的で、毎朝たっぷりつくってごくごくお水代わりに飲んでいます。夏は冷やして冷蔵庫に常備」
好みが分かれる味なので、まずはティーバッグからお試しを。
『ツバメ食品』の〈ツバメソースゴールド〉&〈オリソース〉
京都生まれのソースブランド『ツバメ食品』。こちらの〈ツバメソースゴールド〉は香辛料を贅沢にブレンドした、少し辛口なウスタータイプ。
また、〈オリソース〉は、ウスターソースを熟成した時に貯まるタンクの底積み液。
「東京のスーパーで見つけると嬉しくて買ってしまいます。〈オリソース〉は辛くてキリッとした味が好き。カレーの隠し味にも」
『長文屋』の〈粉山椒〉
『長文屋』は香り高い七味を販売する専門店。七味は好みに合わせて調合でき、「ここでしか買えない」味を求めて、遠方から訪れるファンも多数。
「香りと風味、痺れ加減がたまらなくおいしい粉山椒。京都人はなんにでも山椒をかけるので、お吸い物、和え物、牛丼や肉の炒め物など、とにかく頻繁に使っています」
『村山造酢』の〈千鳥酢〉
厳選された米から醸造される〈千鳥酢〉は、まろやかな味と香りが特徴。数多くの料理人や料亭から支持されている京都を代表する調味料です。
「旨味があり、酸味が立ちすぎないので、素材の持ち味を活かしてくれます。毎日の調理はもちろん、梅や赤しそでつくるドリンク、ピクルスなど、保存食づくりにも」
御幸町『関東屋』の〈白味噌〉
江戸後期より京都御所の南で味噌をつくり続ける御幸町の『関東屋』。白みそは、特に多彩。
「京都土産でいただいて衝撃を受けました。てっぱい(ぬた)が好きなのですが、酢を少し足すだけで和え衣に。炙ってから細切りにしたお揚げさんと、ゆでた九条ネギやわけぎを和え、一味唐辛子をぱらりとふるのが好み」
総本家『河道屋』の〈蕎麦ほうる〉
16代も続く〈生蕎麦〉と〈蕎麦ほうる〉の老舗。
「慣れ親しんだ素朴な味。香りが良くてバターなどの動物性油脂を使っていないから軽い。ミルクティーに合わせたり、アイスに添えたり」
『クウネル』1月号掲載 写真/石川奈都子(取材、食材)、柳原久子 (食材)、取材・文/野崎 泉、鈴木麻子
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