「還暦」って暦が還ると書きますよね。 これは人生の二周目を生きるということで、占いではすごく大きな意味を持つ年なんです。よく若い人が「一周回ってあり」と言いますが、この60年で経験や知識を積んできた分、自分や人との付き合い方が上手になっているはず。

余裕を持って物事に向き合い、どうやったら自分が機嫌よく過ごせるのかを理解し、自分らしい暮らし方に変えていく時期なのだと思います。還暦で体調を崩すという話もよく聞きますが、二周目のために一度リセットして、ここでメンテナンスをしておきましょうという意味があるのだと思うんです。ガタが来たところ、違和感のあることに向き合って、心地よく二周目の人生を楽しみましょう。

誰にでも「この人とは相性が悪いな、苦手だな」という人がいると思うのですが、「試練を与えられることで成長する」という相性もあるんです。一緒にいるとぬくぬくと居心地がいいという人ばかりに囲まれていても、成長にはつながりません。

人との出会いには必ず意味があり、プレッシャーを感じても、「この人は私を成長させるため に試練を与える人」と捉えることができたら、その出会いをポジティブなものに転換できますよね。それでも苦手な人のことは、できるだけ考えないようにしましょう。その人に気持ちと時間を奪われてしまうのはもったいないですから。

人生の最終的な目的は「自分を幸せに すること」だと思っていますが、60歳からは、まわりをどれだけ喜ばせられるか、幸せにできるか、が大切になってくると思います。人生一周目はすべてが初めての経験。仕事や恋愛で挫折することもあったでしょうし、「私が私が」とがむしゃらに頑張る時期も必要だったかもしれません。

でも二周目ともなれば、誰かに追い抜かれても構わないし、まわりの 景色を見渡す余裕も出てくるはず。困っている人を見かけたら、助けたり 励ましたりする余裕が人間的にもできているはずだし、その結果、人から感謝されたらうれしいですよね。 誰かを幸せにすることで、自分にも幸せがかえってくる。そういう循環が、人生二周目を豊かにしてくれるのではないでしょうか。

運気は人が運んでくるもの。いくら家の中を心地よく整えても、ずっと1人でいたら運気は滞ってしまうので、なるべく外に出て人の気に触れましょう。60代ともなると新しい人間関係が生まれにくいという方もいるかもしれませんが、コンビニで店員さんと会話を交わすだけでも、好きなカフェに出かけてお茶を飲むだけでもいいんです。

たとえ知らない人でも、関わることで運気は巡り出すので、人と触れ合うことを大切にしてください。

開運って自分が心地よくなることだと思うんです。趣味に合わない開運アイテムを置いたりする必要はありません。心がふわりと浮き立つような好きなものに囲まれていたら、目に入るだけで気持ちが明るくなりますよね。

朝から何もやる気がなくて、なんとなくスマホを眺めていたら暗いニュースが目に入ってしまいどんより......。そんな時は、スマホを置いてお気に入りのものを眺めたり、好きな音楽を聴いたりして心をときめかせましょう。