『umami bags』として長年、手縫いのバッグの制作を続けている江面旨美さん。
1回目、2回目はニットを中心とした冬のコーディネートを教えてもらいました。最終回となる今回は、素敵なシルバーヘアやメイクのことなどを教えてもらいました。
■シルバーヘアで短いスタイルに。ごくごく自然体になりました。
程よく肩の力が抜けたファッションはもちろんのこと、ヘアスタイルも素敵な江面さん。ここにたどり着くまではさまざまな遍歴があったのだそう。
「白髪が生え始めたころは、手始めに白髪がグレーに染まるトリートメントを使っていましたね。その後、長年ヘナを使用して染めていました」
「ヘナはナチュラルでいいのですが、2週間に一度、2時間かけて染めなければいけないことがだんだん負担になってしまったんですね。そんなころ、だんだんとグレーヘアで素敵な方が巷に増えてきて、私も思い切ってグレーヘアに挑戦したんです。いまから8年ほど前のことですね」
グレーヘアに加えて、ニュアンスのある短めのボブカットも印象的です。
「これはまったくの地毛なんです。昔からクセが強くて、それが悩みでした。だから、長年、ストレートパーマをかけたおかっぱスタイルが定番。でも、カラーと同様になるべく手をかけずにいきたいと考えるようになり、クセ毛を活かしたカットで仕上げてもらっています。もう5年ほどこのスタイルです。こちらもすっかり定着しましたね」
■メイクは日焼け止めとアイメイクを少しだけ。
70代という江面さんですが、ツヤツヤとしたお肌は驚くほどきれい!スキンケアなど、気を付けていることはあるのでしょうか?
「お恥ずかしいくらい何もしていません(笑)。スキンケアは長年使っている無添加のオールインワンジェルを塗るだけ。メイクも、日焼け止めを塗って眉毛をととのえ、ときどきアイラインを塗るくらいです。以前は口紅だけはしていたけれど、最近はマスクをつけるので、もっぱらリップクリームですね」
メイクもヘアケアも娘のほうがずっと詳しくて、いろいろ教えてもらっているんですと言って笑う江面さんですが、健康への意識は高く、免疫力を高めるように身体作りをすることは気を付けているといいます。
「いまは年に二度のペースで展示会をやらせてもらっていますが、体調を崩して穴を開けることはできない。身体が資本ですね。歳を重ねてきてあちこちガタが出てきているのですが、自分の心のなかの火種が燃えているうちは制作は頑張って続けていきたいと思っています」
そういってニコリと笑う江面さん。その佇まいからは、一本スッと筋が通った気持ちよさのようなものが感じられました。
江面旨美/えづらよしみ
東京生まれ。
武蔵野美術短期大学を卒業後、旧通産省中堅技術研修会でカバン作りを学び、1985年より個展でバッグの展示販売を行う。
現在は年に2回のペースで個展を開催する。
https://umamibags.net
インスタグラム:@umamibags
撮影/鈴木静華、取材・文/結城 歩