子どもが独立した、介護を卒業した。仕事や、暮らしの大きさを年齢に合わせてアップデートした……。「60歳は、人生何度目かの転換期」と、ワクワクするマチュア世代がたくさん。積み重ねた経験と知識を糧に、新ステージを軽やかに歩んでいます。「自分が主役」のこれからの人生、幸せで過ごすためのコツやルールは?素敵なあの方たちに教わりました。
良く老いていくためには、良い人と出会い良い本と出会う、そういった努力が必要かもしれません。でも努力が苦手な人もます。そんな人たちにこそ、 「モノは捨てないで」とすすめたい。 ───『捨てない生きかた』(マガジンハウス)より
身に降りかかるアクシデントは好転のきっかけ、とポジティブに捉えられるようになりました。大切な物を失くしたら厄を落としたと思うこと。良くないことが起きたらそれをきっかけに これからの新しい展開をイメージする。
歳を重ねることにポジティブに。体力の衰えや、できないことが増えるのは自然なこと。経験を重ね、成熟していく自分を楽しみます。
60代からはいいことだけで脳をいっぱいに。「忘れること」を恐れまい。これから知る楽しみや発見がまだまだたくさん待っています。
石黒智子/いしぐろともこ
69歳 エッセイスト
収納や家事のアイデア、人付き合いのヒントなど、暮らしにまつわる情報を独自の観点で発信。『60代ならでは』の著書を2冊発表。
「人の長所を見つけること」。これは人を美しくするという仕事柄、身についている得意技で、豊かな人間関係を築きたいという60代のみなさまにもぜひ実践していただきたい。 どんな人でもそれぞれ素敵なところを持っていて、それを見つけて、自分の言葉で伝えることが大事です。
『クウネル』2022年11月号掲載
イラスト/田室綾乃