リニューアルした上野・国立西洋美術館で、自然と人をテーマにした展覧会を9月11日まで開催中。

モネの睡蓮

1年半の休館を経て、この4月にリニューアルオープンした東京・上野にある国立西洋美術館。それを記念して、自然と人の対話から生まれた近代の芸術の展開をたどる展覧会「自然と人のダイアローグ フリードリヒ、モネ、ゴッホからリヒターまで」が開催されています。

本展覧会は、ドイツ・エッセンのフォルクヴァング美術館の協力を得て開催。フォルクヴァング美術館と国立西洋美術館は、同時代を生きたカール・エルンスト・オストハウス(1874-1921)と、松方幸次郎(1866-1950)の個人コレクションをもとに設立された美術館という共通点があります。そんな両館のコレクションから、印象派とポスト印象派を軸にドイツ・ロマン主義から20世紀絵画まで、100点を超える絵画や素描、版画、写真を展示。近代における自然に対する感性と芸術表現の展開をひも解きます。

ゴッホ
フィンセント・ファン・ゴッホ 《刈り入れ(刈り入れをする人のいるサン=ポール病院裏の麦畑)》 1889年 油彩・カンヴァス フォルクヴァング美術館
© Museum Folkwang, Essen

ゴッホをはじめ、マネ、モネ、セザンヌ、ゴーガンなど、西洋絵画の巨匠たちによる、多彩な自然表現を観ることができる本展。ドイツから初来日した、ゴッホが晩年に取り組んだ風景画の代表作《刈り入れ(刈り入れをする人のいるサン=ポール病院裏の麦畑)》のほか、日本ではなかなか観ることができない、ドイツ・ロマン主義の巨匠フリードリヒや現代アートの巨匠リヒターなど、知る人ぞ知る作品も多数展示。

ブーダン
ウジェーヌ・ブーダン 《トルーヴィルの浜》 1867年 油彩・カンヴァス 国立西洋美術館
ゲルハルトリヒター
ゲルハルト・リヒター 《雲》 1970年 油彩・カンヴァス フォルクヴァング美術館 © Gerhard Richter 2022 (13012022) © Museum Folkwang, Essen
モネの睡蓮
クロード・モネ 《睡蓮》 1916年 油彩・カンヴァス 国立西洋美術館 松方コレクション
エンネビアマン
エンネ・ビアマン 《睡蓮》 1927年頃 ゼラチンシルバー・プリント フォルクヴァング美術館 © Museum Folkwang, Essen

国立西洋美術館は、デザイン上も大きな意味を持つ前庭の目地、西門の位置や囲障など、ル・コルビュジエの設計をもとに、1959年に創建した当時の姿に近づけた形にリニューアル。建築そのものも必見です。

国立西洋美術館
国立西洋美術館の本館は、フランスの建築ル・コルビュジエが設計したもの。世界遺産にもなっています。
コルビュジェのドローイング
ミュージアムショップには、コルビュジエのグッズも。
自然と人のダイアローグの展示風景3
展覧会は4つのセクションから構成。
自然と人のダイアローグの展示風景4
自然と人のダイアローグの展示風景1
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自然の光を描いた作品から、芸術家の心象や観念に結びついた自然表現、また時間の流れを描いたものなど、さまざまな形の「自然」を描いた作品の数々。色彩豊かな作品も多く、観ているうちに穏やかな気持ちになれます。クロード・モネの《睡蓮》など、有名な作品も観られる貴重な機会なので、お見逃しなく!

取材・文/赤木真弓

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