【小林麻美さん連載】女性らしさを演出するおしゃれについて

小林麻美 ファー

「リアルもフェイクもファーコートは、非日常を演出する魔法の媚薬」という小林麻美さんが「ファー」についてエッセイを綴ります。。自身が撮り下ろした写真とともにお楽しみください。

カリーヌ・ロワトフェルドとユニクロのコラボの
フェイクファーのコートは
すごく気に入って 数年前に買って 今も着ている
昔は フェイクファーは 何だか残念な感じが満載の
〝偽物 !? 〟だったけど
今は別名エコファーともいう
フェイクファー独自のジャンルを確立したと思う
そのくらい素敵で 普通にコートとしての地位も得て
〝自撮り〟は そのヒョウ柄のコートに 真っ赤な口紅
そして 少しドラマティックな夜のトウキョウ
こんなシチュエーション ドキドキする
残念ながら 空想 いえ 妄想の世界
何の?

素肌にムートンのコート!
こんな風に 日常でさりげなく着てみたい
ムートンのコートは不思議と
Paris の匂いがすると感じるのは
やっぱり『男と女』の映画の影響かな?
リアルなファーは なかなか着るチャンスがないし
軽いダウンやカシミアを選んでしまう
ずっと昔 羽田空港で
ブラックミンクのロングコートを着て
大きなダイヤの一粒の指環
シンプルなパンプス
出口で ひとりで誰かを待っている 素敵な大人の女性に
釘付けになった
私が10代の終わりの頃だった
今でもハッキリ覚えている

リアルもフェイクも ファーコートは
ほんの少しだけ
現実を忘れさせてくれる魔法の媚薬かもしれない

女と産まれたからには
最大限に 女を楽しまなくちゃ!と
最近 遅ればせ?ながら思う
年令の縛りからも解放されて
というより 勝手に抜け出して
着たい服を着たり 少しヘアを冒険 !?したり
香水を変えてみたり
何だか それだけで うきっとしたり!
劇的な何かは なくても
日常の小さなことでも
新しいことに 怖がらない自分でいたいと思うけど
これが難しい
誰かが ちょっと背中を押してくれたら
翔べそうな気がするのに

パリから私の元にやって来たムートンのコート。しなやかな質感に優しく包まれて。

冬のロングコートには ファーストールや綺麗な色の革手袋を合わせて。

雨に煙る晩秋の東京タワー。一面のgray があまりにも美しくて、シャッターを。

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