【7月】調香師・大沢さとりさんが綴る「お菓子と花の小さな歳時記」

大沢さとりさん_朝の一服

クウネル・サロン プレミアムメンバーであり調香師の大沢さとりさんの習慣「朝の一服」をご紹介する本コーナー。梅雨明けと同時に、全国的に厳しい暑さが続いているこの頃ですが、7月は見た目も味も、涼やかに楽しめるお菓子が似合います。また、今月はさとりさんにとって、嬉しいニュースもあったそうです。

2021年は、7月22日に「大暑」を迎えました。大暑とは夏の最後の二十四節気で、夏至の後、30日程度で夏の暑さが頂上に達する夏の盛りのころを意味しています。
例年であれば、実際に暑さがピークに達するのは、多くの地方で8月上旬。大暑から次の二十四節気である立秋(8/7)までの期間は、体を労わりながら、無理せず過ごしたいものですね。


1.『五郎丸屋』薄氷

宝暦2年創業、富山県石動にある和菓子屋『五郎丸屋』の「薄氷」。「冬は白いのですが、こちらは夏バージョンで青いコーティングがしてあり、蛍が描かれています」

富山特産の新大正餅と阿波特産の高級和三盆糖から作られている。「繊細で割れやすいため綿に包まれています」

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2.『新正堂』切腹最中

東京・新橋『新正堂』 の切腹最中。結晶の大きな純度の高い砂糖を贅沢に使用。求肥が入った、甘さ控えめあんは、夏にもさっぱりいただける。

「この最中、お怒りのところをお詫びの品に持って行くと、くすっと苦笑いに変えてくれるのだそうです」

オンラインショップでも購入可能。10個入りは2,689円。

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3.『アトリエやまこ』 マドンナビジュウ

今年の七夕、さとりさんが朝のお供に選んだのは、友人へのお誕生日祝いの気持ちを込めて静岡・浜松のお菓子店『アトリエやまこ』 が作るマドンナビジュウ。

宝石箱のようなクラシカルなモチーフ付きの缶を開けると、クッキーや砂糖菓子、メレンゲ菓子などの小さなお菓子がぎっしり。

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4.『明治』アポロ my style

この日はちょっと変化球。昔懐かしい明治のアポロチョコをお茶請けに。「クウネルのInstagramを拝見していたら、急に食べたくなって。子どもの頃を思い出しますね」

ヒマワリが咲き誇る長棗(ながつめ)。長棗や棗(なつめ)は、抹茶を入れるための茶道具のひとつ。

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【今月のさとり花図鑑】
暑い時季の花といえば、木槿・槿(むくげ)や、万両(マンリョウ)があります。木槿は「槿花一朝(きんかいっちょう)の夢」とも言われ、朝咲いても夕方には散ってしまうことから、人の世の栄華は長く続かずはかないたとえに用いられています。わたしもこれまで木槿は、一日花だとばかり思っていましたが、ある夏、お花屋さんでその話をしたところ「2~3日咲きますよ」と教えていただきました。夕方つぼんだ花は、また翌朝に開くのだそう(!)
木槿は盛夏に咲く花ですが、お茶の世界では「秋の茶花」とされています。花の底に紅を指したようなかわいらしい姿が特徴の宗旦槿(そうたんむくげ)も、お茶とは縁の深い花です 。

お茶の世界ともゆかりの深い木槿。写真はさとりさんが以前、新宿御苑で撮影した宗旦槿。「直木賞を獲った小説『利休にたずねよ』(山本兼一・著)の中にも、利休が愛し、高麗の貴人を表す象徴的な花として登場します」

白く小さな鈴なりの花が特徴のマンリョウも、貴重な夏の花のひとつ。「冬に赤い実がなるマンリョウの鉢植えは、縁起ものとして、お正月に飾られることが多いですね。花は小さく目立ちませんが、酷暑の中でも、可憐な花を咲かせてくれます」

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また、今月は個人的に思い出になる出来事もありました。去る7月5日、ペニンシュラ東京で「第7回プラチナエイジ授賞式」が開催され、なんとその「ファッション部門」で賞を頂きました。ベストエイジストは、俳優の宮崎美子さんと西村まさ彦さんで、会場はとても華やかな雰囲気でした。私も見習って、どれほど年齢を重ねても、自分なりにずっと輝いていけるような人生を送りたいと思います。

授賞式の装いは、『FABIANA FILIPPI』のドレスと『Auguste』のストールを合わせて。パールのピアスなどアクセサリーは、さとりさんが公私に渡って親しくしている恵比寿のジュエリーショップ『Redouté(ルドゥテ)』のもの。

授賞式も無事終了! ペニンシュラホテルの一階カフェ前にて、リラックスした表情のさとりさん。

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●これまでの「お菓子と花の小さな歳時記」はこちらから
〇【5月】調香師・大沢さとりさんが綴る「お菓子と花の小さな歳時記」
〇【6月】調香師・大沢さとりさんが綴る「お菓子と花の小さな歳時記」

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