たゆまぬ進化を続ける美容業界。クウネルがリニューアルした2016年からの5年間でも、常識を超えたり、覆されるような研究成果や新商品が登場しました。その流れを振り返りつつ、これからの美容トレンドをビューティサイエンティストの岡部美代治さんと読み解いていきます。コロナ禍で新生活様式になり、マスクの着用などで、さまざまな肌トラブルが感じられた2020年。その不快、不調を解決すべく、各メーカーが開発に注力。どんなときでも肌から幸せに、前向きな気持ちになれるトレンドスキンケアをご紹介します。
酵素の働きは、 美肌にも深い関係。
「生体成分の合成や分解などに欠かせない酵素は、肌の生まれ変わりの鍵を握っていました」(岡部さん)。角質層の酵素に働きかけて新陳代謝が促されると、キメが整い最上級の透明感が。
刺すコスメが注目ワードに。
「美容医療のヒアルロン酸注射をヒントに、マイクロニードル技術を使ってヒアルロン酸を直接肌に注入できるパッチも人気に」 (岡部さん)。2019年から登場し始め、2020年にブームに。
エピジェネティクスがより解明される。
「肌の美しさを左右するのは遺伝子だけでなく、環境や生活習慣などの後天的要因が大きいとするエピジェネティクスの研究が進化。肌の潜在能力を引き出すコスメが誕生」(岡部さん) 。
マスク肌荒れ対応コスメが次々と。
着脱によるスレや、湿潤状態と乾燥状態の繰り返しから、マスク肌荒れを起こす人が増えた2020年。「各メーカーはこの状況に素早く対応し、対応コスメが早くも充実」(岡部さん)。
『ku:nel』2021年3月号掲載
写真 池田 敦 Pile Driver/取材・文 河村美枝 /編集 河田実紀 Hata-Raku