【愛猫と過ごす新しい生活/前編】ステイホーム中、「いましかない!」と、猫との暮らしを決意。

世界中の人々の暮らしに変化をもたらした、コロナ禍の生活。自宅で過ごす時間が増えた方も多いのではないでしょうか。自分の好きなアイテム、家族とともに心地よく過ごせたら素敵ですよね。今回はインテリアのプロ、フランス雑貨店「マムール」のオーナー店主・名津井麻真さんにお話を伺いました。新しく猫という家族を迎え、こだわりのお部屋にも変化があったようです。

フランス雑貨「マムール」を営むオーナー店主の名津井麻真さんのご自宅には、素敵なアンティーク家具や陶器のコレクションがあちこちに。

「築年数が古いマンションなので、その雰囲気を生かし〝日本のクラシカルホテル〟のようなイメージでインテリアを考えています。その中心にあるのが、大好きなグリーンのソファです」

このソファは、なんと大使館のオークションで手に入れたそう。

ソファー
某国大使も座ったかもしれない(?)大使館のオークションで購入した椅子。
隣のミニテーブルもそう。ディンプレックス社の電動暖炉を灯すと、まさにクラシックホテル。

「大使公邸のインテリアを替えるため、家具のオークションを行うと教えてもらって見に行ったら、素晴らしく重厚な家具をリーズナブルな価格で譲っていただけたんです」

大使館ならではの大振りの家具が多い中から、部屋のサイズに合うものを厳選。緑の一人がけソファを二脚と、その間に置いたミニテーブル、さらにサイドテーブルを購入しました。それらは以前から使っていた家具とも、驚くほどしっくりなじみました。

「我が家は物が多いんです。器やグラスもヨーロッパのアンティークが多く、好きなものは目に触れる場所に置いて楽しんでいました。自分なりに考えたインテリアがまとまり、なかなか心地いいなと満足していたんですが……」

ライティングビューロー
ライティングビューローはアンティーク屋さんで購入。
中には名津井さんの器コレクション。
ウェッジウッドのアンティークや小さなカゴに入ったヴィシーグラスも。

そんな生活に大きな変化が訪れたのが、この春のことです。

「子供の頃、実家でペルシャ猫を飼っていて、猫が大好き。でも私の今の仕事はほぼ毎月出張があり、年に数回は買い付けのために長期の海外出張も。今の私が猫を飼うのは無理だと諦めていました。でも緊急事態宣言中、仕事以外の外出がなくなり、ずっと家にいる時間がたっぷり。頭の中で〝今なら猫が飼えるのになあ〟とぼんやり考えていたところ、タイミングよく親戚からラグドールの子猫がいるという連絡がきたんです。まさにチャンス! とくに子猫の時期はなるべく目を離さず、世話をしてあげなければと思うので、飼うなら今しかないと思ったんです」

そして4ヶ月のオスのラグドールが名津井さんの家にやってきました。

「会った瞬間、なんてきれいなブルーの瞳なの!って思いました。なんだか彼が部屋にいてくれるだけで、すべてを浄化しそうな感じで」

本を読むなついさん
猫を飼ってから、読む本もつい猫関連の本を選んでしまう。
「『作家の猫』(平凡社) やフランスの猫の本までさまざまを、かわいさゆえについつい買い集めてしまいます」

フランス好き、そして漫画『ベルサイユのばら』世代の名津井さんらしく、猫にはオスカルと命名。

「ラグドールは英語のrag doll。つまりぬいぐるみを連想させるのでこの名がついたというぐらい、おおらかでおとなしいと聞きましたが、まったく予想を裏切る男の子だったんです」

着いて数日はおとなしかったものの、好奇心旺盛、物怖じせず走り回り、飛び乗るアクティブな性格だったのです。

オスカルが引っかいたソファ
ソファはオスカルが引っかき、かなりボロボロに。夏はリネンかコットンでカバーリング。
「カーテンを替えた瞬 間、このソファのカバーを違う色に替えたくなりました」

「ケージ、トイレ、おもちゃなどで部屋はどんどん狭くなっていきました。ほとんどをネットショッピングで見つけたんですが、視界に入っても不快でないものにこだわって探しました」

そして今まで〝好き〟や使いやすさでコーディネートしていたインテリアにも配慮が必要だと気づいたのです。→後編に続きます。

『ku:nel』20211月号掲載

写真 柳原久子 / 取材・文 今井 恵

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【後編】雑用だって宝探し。ようやくたどり着いた自分の道は、パリの衣食住を体感できる雑貨店。

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