元気と若さのための努力がむしろ逆効果だった!?精神科医の和田秀樹先生が目からウロコの健康法を伝授します。
和田秀樹/わだひでき
精神科医。和田秀樹こころと体のクリニック院長。1960年大阪府生まれ、東京大学医学部卒業。30年以上、高齢者医療の現場に携わる。近著に『70代で死ぬ人、80代でも元気な人』(マガジンハウス)。
夫婦単位の生き方から卒業する
退職した夫が一日中家にいるようになり、妻のストレスもマックスになる60代。
「女性に比べ、男性は社交性が乏しいもの。会社員時代は会社というプラットフォームの存在でコミュニケーションがとれていただけで、人と仲良くなるために努力をして人間関係を構築していた男性は少ないはず。だから引退した途端に孤独になり、外に出なくなります。気楽にコミュニケーションをとれる相手は妻だけなので、妻への執着も強くなり、面倒くさいと感じることが増えるかも」
「でも、夫が 定年退職して年金暮らしになったら、引け目を感じる必要はないし、無理に合わせる必要もありません。夫婦それぞれが自立し自由に好きなことをして、 食事も行動も別々でいい。夫には地域のボランティアやマンションの管理組合に参加してもらうなど、外に出るようアドバイスをしてもいいですね。中高年男性は、男性ホルモンが減少するため活力や社交性もさらに低下します。逆に女性は、更年期以降、男性ホルモンの絶対値が上がることもわかってきました」
「だから女性はどんどん元気になり、男性はしょぼしょぼする。夫に活力があるほうが、妻も自由になりやすいので、女性のいる店に行ったりアダルトサイトを見たりするなど、男性ホルモンを増やす行為は大目に見ましょう。60代からの理想は、距離を取りながら付き合うつかず離れず婚。これから先の貴重な時間、 夫に合わせ、我慢したり、ストレスを溜める必要はないのです」
『クウネル』2022年11月号掲載
イラスト/菊野友美、材・文/片岡えり、構成/今井 恵