【住まいと暮らしvol.25】アトリエに住まい、絵画制作と畑仕事を楽しむ豊かな暮らしー画家 浮須恵さん

住まいと暮らし 浮須恵 アート

部屋やごはん、お気に入りの道具たちを本人撮影の写真で見せていただき、バトンを繋いでいくリレー連載。前回の杉浦さやかさんのバトンを受けてご登場いただくのは、画家でデザイナーの浮須恵さんです。

浮須さん・暮らしのルール

住まいと暮らし 浮須恵 プロフィール

1)朝に散歩をする
2)部屋に光を取り入れる
3)まずはやってみる

20代に暮らしていた北米の自然から大きな影響を受け、自然に対する敬意を軸に制作を続ける、画家の浮須恵さん。アトリエを兼ねた自宅で、猫2匹とのんびり暮らしています。
「地元で、子どもの頃からある模型屋の2階に住んでいます。2メートルを超える大きな作品を制作することがあるので、大きな壁のある倉庫のような物件を探していて、以前は倉庫や事務所として使われていたこの部屋に出合いました」
制作をしながら農業をして、収穫したブルーベリーや苺でジャムを作ったり、野菜を使った料理を楽しむ浮須さん。どんなことでも、思いついたことをやってみることを心がけているそう。
「まずひとつやってみるとその後続いていくので、最初の一手は臆せずにやってみるようにしています。そうして習慣になったことのひとつが、朝の散歩。朝陽を浴びるとスタートに張りが出て、1日が長く感じます。夜明けと同時に鳥のさえずりが始まり、いつもの風景がまっさらに更新されているようで嬉しくなります。また、陽の光は制作する作品のテーマでもあるので、生活する上でも大切。季節によって光の取り入れ方を変えたり、インテリアのライトを多く置くなど、明るい部屋になるように工夫しています」

住まいと暮らし 浮須恵 キッチン
もともと倉庫だったため、カセットコンロ1台がやっと置ける小さなキッチン。「調理スペースもこの狭さなので、無水鍋とキャンプ用の調理器具が大活躍。無水鍋ひとつで大抵はこなせますが、もう1品同時進行となるときは、キャンプグッズを使ってストイックさを楽しんでいます」
住まいと暮らし 浮須恵 カレー
よく作るというスリランカのカレー。「スパイスは元気をくれますし、スリランカのカレーは油をあまり使わないのが気に入って、作るようになりました。具材もスパイスも同時に鍋に入れられ、ズッキーニカレーは20分あればできあがり。ゴトゥコラサンボルは、ツボ草のサラダ。ツボ草がないときは、豆苗やセロリーなどで代用します」
住まいと暮らし 浮須恵 食器棚
本棚を食器棚に利用している浮須さん。「部屋の雰囲気に合うように、本棚として使われていたアンティークの棚を購入。こじんまりとした雰囲気がとても気に入っています」。器は旅先で購入したものや、作家の友人から毎年少しずつ購入したもの。
住まいと暮らし 浮須恵 インテリア
レトロな雰囲気が漂う部屋。「天井も壁も床も全部木なので、これを活かしてどういう部屋作りをしていこうか、あれこれ考えてまだ未完成な所もあります。中央にある天井から吊り下げているライトは、森の木漏れ日をイメージしました」
住まいと暮らし 浮須恵 ソファ
白いソファをインテリアのポイントに。「部屋全体の木の色が濃いので、白いソファが息抜きに。キッチン、制作場所、ソファから手前のくつろぎスペースが1つの部屋に集結しているので、ソファが良い間仕切りになってくれています」
住まいと暮らし 浮須恵 レコード
浮須さんのリラックス方法は、キャンドルを灯して音楽を聴くこと。「柔らかいラグに座った途端、気持ちが解れていきます。このラグは1905年にコーカサスで作られたもので、大切に使われていたようで修繕が施されています。良いものを受け継いで、次の世代へ繋げていきたいです」
住まいと暮らし 浮須恵 ワインとおつまみ
お休みの日、ちょっと飲みたい気分のプレート。「定番はブラウンマッシュルームのスライスに、パルミジャーノのすり下ろし。ワインにとても合います。小皿に入っているのは、この夏に収穫したブルーベリーのジャム。パン切りナイフは鳥取の民芸店で購入しました」
住まいと暮らし 浮須恵 ガラスの引き戸
作品置き場の引き戸は、ガラス戸に変えて。「窓から光が入らないので作品の置き場としては優秀ですが、少し明るくしたいと思い、襖をガラスの引き戸に配置。ぐんと部屋が明るく、雰囲気がよくなりました」
住まいと暮らし 浮須恵 アート
季節ごとに飾るアートを変えて楽しんでいるという浮須さん。「アートは暮らしを豊かにしてくれます。自分へのご褒美に購入したヴォルフガング・ティルマンスの写真を飾って。棚には置いているのは、友人からメッセージカードで頂いたドイツのトランプを額装したもの」
住まいと暮らし 浮須恵 青い水差し
浮須さんが大切にしているのが、青い水差し。「何を飾ってもよく似合います。大切にしていますが、2度も落として取っ手を折ってしまって。それでも直して使い続けると、より愛着が湧いてきます」
住まいと暮らし 浮須恵 ブルーベリー
絵を描くこと以外に、農業の仕事をしているという浮須さん。「ブルーベリーは真夏に収穫。苺は9月に苗付けをして2月から収穫します。自然農法のブルーベリー園にはモズが巣を作ったり、鳩が迷いこんだりとなかなかワイルド。鈴なりになったブルーベリーの味は格別においしいです」
住まいと暮らし 浮須恵 押し花
今年は収穫した苺を押し花に。「苺の手入れで、花を摘む作業を3回ほど繰り返すと大きく甘い苺に成長します。毎年2月になると花を摘むのですが、その可憐な姿をとっておきたくて押し花にしました」
住まいと暮らし 浮須恵 酵素作り
今年は初めて、野草入りの酵素作りにも挑戦。「食べてはいけない野草だけ覚えておけば、他は全部使えることを学びました。材料を瓶に入れたら1日2回ゆっくりかき混ぜ、1週間ほど続けてシロップが色濃くなってきたら完成。使った野草はだし袋に入れ、お風呂でも使います」
住まいと暮らし 浮須恵 火鉢
商店街のガレージセールで出合ったという銅の火鉢。「冬はとんでもなく寒く、広い部屋なのでなかなか暖気が行き届きません。火鉢はハードルが高かったのですが、使ってみると案外簡単。移動できて、ずっと温かい。換気に気を付ければ、ちょっとした串焼きもできます」
住まいと暮らし 浮須恵 広い空
近所の野川の風景。「空が広く、川のすぐ側の歩道まで降りるとせせらぎを聞きながら歩くことができます。季節がいいときにはお弁当を持って出かけます。カワセミなどの野鳥も多く、夏は子どもたちが元気に遊ぶ川なので、この環境を残してほしいなと思っています」
住まいと暮らし 浮須恵 愛猫
2匹の愛猫、マグとムー。「とても仲がよく、朝は一緒に外の鳥を眺める時間がお気に入りの様子。西日が強い寝室には、二重カーテンが必須。カーテンは好きな色を組み合わせて作りました」
住まいと暮らし 浮須恵 猫と遊ぶ
1日1回は、猫たちと本気で遊ぶそう。「適当に遊ぶとあしらわれますが、本気で遊べば子猫のときのように純真に飛び跳ね走り回ります。ギターを持てば、好奇心が止まらないようで愛らしい。家族であり友人のような存在です」
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浮須さんがバトンを渡すのは、文筆家の甲斐みのりさん。「友人宅で開かれたワークショップで出会ったみのりさん。緻密で清廉な著書のイメージとはまた違う、とぼけたかわいらしい人柄がとても魅力的。書庫のような素敵なアトリエでの暮らしをぜひ見てみたいです」と浮須さん。甲斐さんの暮らしは、11月下旬に公開予定です。どうぞお楽しみに。

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