「頭の中のストーリーを1枚の絵で表現」。アーティスト浅野順子さんが個展を開催
俳優・浅野忠信さんの母であり、60歳を過ぎてから独学でアーティストとしての活動を始めた浅野順子さん。11月11日(土)〜11月20(月)まで、描き下ろしの新作を中心に花瓶など立体作品を含めた約30点を展示する個展を開催します。テーマは「story in my head」。浅野さんの頭の中で描かれたストーリーとはどんなものなのでしょう?
独自のスタイルで、頭の中を自由に描く
若い頃からおしゃれやアート、もの作りが好きで、ブーツに絵を描いたり古着のリメイクをしていたという浅野さん。古着店やバーの経営などを経て、本格的に絵を描き始めるようになったのは、60歳を過ぎてから。
本格的に創作活動を始めるようになって10年。頭の中に生まれたストーリーを、様々な手法で1枚の絵に仕上げていく過程が楽しいと語ります。下絵も描かず自由に描き始めるという浅野さんの作品は、可愛らしさと毒、どちらも感じられる独創的なもの。
「今の世の中、どれが本物でどれが偽物か曖昧で、よく分からない時代になっているじゃない? 世界情勢も不安だし、情報も何が本当か分からない。でもそういうことも含めてうまく付き合っていくしかない。そんな思いを作品に反映しています。見ていただく人によって感じ方はそれぞれだと思うので、自由に解釈していただけたらうれしいです」
息子の忠信さんから創作の刺激を受けることも
10年近くパートナーだったアーティストの影響で本格的に絵を描くようになったという浅野さんですが、孫でモデルのSUMIREさんと一緒に絵を描いたり、息子で俳優の忠信さんとの会話から、創作の刺激を受けることもあるといいます。
「忠信が出ている映画は全部観ていますが、撮影の裏話を聞いたりすると、役者という仕事はなんて大変なんだろうと驚かされます。海外の過酷な現場で追い込まれたり、並大抵ではないプレッシャーを背負いながら全身全霊をかけて役をまっとうしている彼をみると、私はなんてのほほんと生きてきたんだろうと思わされるんです。
自分にはやっと絵という道が与えられたのだから、本当に頑張らなくてはと思うようになりました」
個展「story in my head」は11月11日から渋谷YUGEN Galleryで開催
浅野順子 個展「story in my head」
会期:2023年11月11日(土)〜11月20日(月)
会場:YUGEN Gallery
住所:東京都渋谷区渋谷2-12-19 東建インターナショナルビル3階
時間:13:00〜19:00 ※最終日のみ17:00終了
会期中、浅野さんは基本的に在廊されているとのことです。(月・金に限り15時〜の予定)
https://yugen-gallery.com/blogs/exhibitions/junkoasano-storyinmyhead
写真:鈴木麻子 取材・文:吾妻枝里子
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プレミアムメンバー
浅野順子
1950年生まれ、神奈川県横浜市出身。日本とスウェーデンのダブル。独学で絵画を描き始め独特のスタイルで創作活動を続け、2013年63才で初個展【Junko Asano Exhibition】nuisance galerie以来個展を多数開催。現在もnew challenge進行中。