人生初の「カボチャのオバケ」作り&仮装。英国で経験したハロウィンレポート。

〈クウネル・サロン〉プレミアムメンバーのKayoさんこと、重盛佳世さん。38歳で会社を辞め、直感に導かれるままイギリス留学を決めました。英語の本を多数、出版しているKayoさんにが、英国でのハロウィン体験を綴ってくれました。

子どもが主役のイベントです

ハロウィンといえば、日本では仮装して渋谷にくりだす若者たちのイメージが強いですが、イギリスでは子供を中心としたあたたかいイベント。今回はイギリスの田舎町で体験したハロウィンのほっこり話をご紹介させていただきます。

アラフォーでの語学留学を機に、イギリスの田舎町に魅了されて、再度渡英した私。その間は、語学留学でお世話になったホストマザーの家に滞在していました。ホストマザーにはふたりのお孫さんがいて、共働きで忙しい娘夫婦のために、週に2日面倒をみていました。ちょうどハロウィンのある週に、子供たちを1週間預かることになり、ハロウィン体験ができることになったのです。

キッズたちと一緒になって遊んでいました。

ハロウィンの当日、近所のファーマーズ・マーケットへ。この時期は農家さんからの大小さまざまなカボチャが店頭に並びます。まるでカボチャの品評会のように!各家庭で、カボチャのディスプレイやジャック・オー・ランタンを作るためです。(イギリスの田舎では親戚やご近所さんが集まってパーティーを開いたり、各々の家の装飾に凝ったりするのです!)2個、3個、人によっては大きな麻袋を持参して袋いっぱいに買い込んでいく人も。私たちは、ふつうに手ごろなカボチャを2つ購入しました。

ハロウィンの『ジャック・オー・ランタン』は知っていましたが、まさか自分が作ることになるとは。ワクワクしながら前の晩にしっかりインターネットで作り方の予習をし、万全の体制で挑みました。

子どもたちがカボチャにジャックの顔を描き、それをくり抜くのは大人の役目。顔のこだわりは口を開けた時に見える「みそっ歯」だそうで……。慣れない作業に四苦八苦しながら、何とか完成させました。

左がホストマザー、右の作成途中のものが私のです。完成までに先は長い~。

とにかく、この「みそっ歯」部分が難しい。

人生初のジャック・オー・ランタンづくりでワクワク!

くり抜いたカボチャはスープに

ランチは、あま~いカボチャのスープと焼きたてのパン。イギリスで生活していて感じたのは、食卓にスープがでる頻度が高いこと。今回のようなカボチャをはじめ、
・ジャガイモスープ(イギリス人の主食でもあるジャガイモは大人気)
・野菜スープ(とにかく様々な野菜がミックス)
・豆スープ(カレーなどの香辛料を効かせたり、やさしい塩味だったりといろいろ)
・きれいなピンク色のビーツスープ(栄養効果「大」、お通じも良くなるビーツは人気)
などなど……。

ホストマザーは、ある程度野菜を煮詰めたら、鍋にハンドブレンダー(手持ちのミキサー)を入れて一気に粉々にして、更に煮詰めて味付けをしていました。

田舎町でも仮装グッズ充実です

夕方からは、ハロウィン・パーティに向けての準備です。イギリスの各町の商店街には、きまってパーティグッズのお店があります。今回のような仮装の衣装やグッズ、部屋のディスプレイグッズ、ケーキ作りの材料やカードなど。イベントを盛り上げるためならお金は惜しまないと!子供から大人まで、イベント好きのイギリス人には欠かせないショップなのです。

娘ちゃんはロックなガイコツに、私は口裂け修道女になりました。

悪い魔法使いのホストマザーとミイラの弟ちゃんと一緒に!

親戚の家に着くと、ちっちゃなお化けたちがお出迎え。

みんなで、ハッピー・ハロウィ~ン♪

楽しく仮装の準備をして、あたりも暗くなったらゴーストたちが外にくり出す時間(とき)。日本人代表の口裂け女も子供たちに混ざっていざ出発!田舎のせいか、夜になると明かりが少なく、その分、各家の軒下に飾られたランタンの光が際立ちます。窓に飾られたハロウィンの装飾も相成って、あたたかい気持ちになりました。

子供たちは一軒一軒を訪問して「Trick or treat!( お菓子をくれないといたずらするぞ!)」と叫びます。すると「Happy Halloween!」と住人が出てきてお菓子をくれます。中には「NO Trick or treating please(ハロウィン訪問お断り)」というステッカーが貼られているお家もあって、そういう家の前では、子供たちと「シー」と静かに歩きました。ちっちゃなゴーストたちのその「シー」の仕草が可愛くて、ほっこりするわたし。

とにかく初めての経験だったので、童心に帰ってキッズたちと一緒にお菓子をもらったりしていました。そんな私を見て「ジャパニーズ・ゴーストは珍しいな!」と、一緒に記念撮影を求められたりして。とにかく、何から何まで初めて尽くしのハロウィンイベントを堪能したのでありました。

トイストーリーのエイリアンやスパイダーマンのランタンも!!

玄関ドアに「ハロウィン訪問お断り」と。こんなステッカーが市販されているのもイギリスらしい!

こんな姿は、20代30代の仕事人間だった私からは想像もつかないことです。40歳を目前に「今のままでいいのか?」と勇気を出して挑戦したイギリスへの「語学留学」を機に、私の人生はガラッと変わりました。サラリーマン時代の「カチカチ頭の仕事人間」から、今では「やわやわ頭の自由人」、人はこうも変わるものかと。イギリス以降は、二度目の人生を歩んでいる感覚で、自分でもびっくりしているところです。

【Kayo’s message】ハロウィン Halloween

ハロウィンの発祥の地はアメリカではなくアイルランドなんです。これらの風習は19世紀にアイルランド人が移民したことでアメリカに伝わり、その後世界中に広まりました。またカボチャのジャック・オー・ランタンが有名ですが、元祖アイルランドでは、カブをくり抜いて焚火の残り火を入れて灯していました。しかし当時アメリカではカブがなかったためにカボチャを代用し、それが浸透。今ではアイルランドでもカボチャが使われているそうです。

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